「カルト二世」の問題を考えるときに知ってほしい作品

はじめに

タイムリーなタイトルになってしまいましたが、私はカルト教団とそれ以外の宗教の違いについて考えをまとめたくて、時折関連していた本を呼んでいたものの感想記事を書きたいと思っていました。
安倍元首相の暗殺以前に、私の同世代の方にはオウム真理教や白装束の集団等のカルト宗教関連の事件がニュースでよく報道されていたので、「カルト教団」側については世間でも知られていると思います。ですが、その信者やその血縁者、関係者については未知の部分が多いので、それらについて知れる作品を紹介したいと思います。

愛と呪い ふみふみこ (著) 

この作品は正直読んでいてつらいです。あらすじ を読むだけでもかなり壮絶な話だと分かりますが、中身を読むと描かれているカルト宗教に家族がのめりこんでいびつに歪んで崩壊していく様でトラウマになりそうです。ただカルト二世のことを知るには「わかりやすい」作品です。後に紹介する作品はなんか反芻すると恐怖や違和感を覚える作品なので、安倍元首相の暗殺の犯人に興味を持った方にはもしかしたらぴんと来ないかもしれません。
なので直接的につらかった半生を描かれたこの作品はぜひ読んでほしいし、おすすめです。

カルト村で生まれました。高田かや (著)

この作品は親がカルト教団に入った方が隔離された村で育てられた子供時代を描いた作品です。結構淡々と日々の様子が描かれています。ただところどころでちょっと犯罪、犯罪まがいな行為がさらっと描かれていて、やばい!となる作品です。
カルト教団に属してない側から見ると異質な存在が近くに潜んでいて、生活を脅かしてくる恐怖があり、ちょっと考え込むタイプの人が読めば、魔女狩りってわからなくもないなとなりそうです。

輪るピングドラム

地下鉄サリン事件の加害者二世と被害者やその二世を思わせるキャラクターがメインのアニメです。結構象徴的にキャラクターの感情が描かれているので、難解なのが「カルト二世」という文脈で紹介しにくい作品ですが、ただほんと時間があって考察サイトとかも巡れる方はぜひおすすめしたいです。
象徴化されているので、いろいろ考えることができて、ある意味で多面的に「カルト教団」を見れるいい作品です。
私見ですが、この作品で所謂モブキャラがトイレの男性女性のマークみたいに描かれているのを他人に無関心な現代の象徴という方がいますが、「カルト二世」作品という文脈で読むと『カルト村で生まれました。』で出てくる一般の人という表現に現れる感覚の表現だと思います。

まとめ

安倍元首相の暗殺以降、メディアで「カルト二世」という言葉が目に付くようになりましたが、上述した作品で「カルト二世」を知ってほしいです。


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