アドラー心理学⑩人生は競争ではない

【人生は他者との競争ではない】

「より優れた存在であろうとする」優越性の欲求は普遍的な欲求であり、それは悪いことではない。否定はしていない。ただ、「過剰な”劣等感”」には警鐘を鳴らしている。

優越性の追求とは

他者より優れていいようとする欲求・他者を蹴落として上に登ろうとする欲求と思われがちだが、山道を人を蹴落としながら登っていくようなことではない。

みんなが等しく平らな道を歩いている。前にも後ろにも人が歩いている。歩いてきた距離やスピードは人それぞれ違う。その中で、一歩踏み出そうとする意志であって他者より上を目指そうとする「競争」の意志ではない。

人生は競争ではない。

ただ前を向いて歩いていけばいい。他者と自分を比較する必要もない。

「健全な劣等感とは”他者との比較”との中から生まれるのではなく、”理想の自分との比較”から生まれる」

全ての人間は同じではないけど対等である。

人は誰しもほかの人と比べて変わっているところがある。でもそれを善悪や優劣と結び付けてはいけない。

自分が自分であろうとするとき競争は必ず邪魔をしてくる。


【お前の顔を気にしてるのはお前だけ】

対人関係の軸に競争があると人は対人関係の悩みから逃れられず不幸から逃れることができない。なぜなら

競争の先には勝者と敗者がいるから。

他者のことを”ライバル”ではなく「敵」とみなすようになるからだ。

鏡に向かって髪を整えていたら祖母がこう言ってきた。
「お前の顔を気にしているのはお前だけだよ」と。

幸せそうにしている他者のを心から祝福できないのは、対人関係を競争で考え、他者の幸福をせが自分の負けであるかのように捉えているからだ。

人々は私の仲間だと実感できていれば、世界は全く違う見え方になる。対人関係の悩みもなくなる。


ということですが、この競争社会においてなかなか実践するのが難しそうなことを突き付けてきています。ただ、本当の競争は他者よりも上に行くことではなく、自分の理想との闘いだ。というような感じですね。
競争について次の章にも続きます。

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