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アドラー心理学②過去など関係ない!

なぜみんなが「変わりたい」と思うのか。それは、

それはみんなが変わりたいと望んでいるのに変われないからだ。

まず出てくるのがトラウマの話。トラウマは大きな精神的ダメージを与え人々の行動を制限したりその苦しみから命を絶つ人などいたり、とても大きな問題といえる。

アドラーは言う。

トラウマによってその人が変われないとしたら、人の現在が過去によって否定されるのだとしたら、なぜ同じようなトラウマを受けた人で普通に生活できている人がいるのか?

過去が現在を否定する。原因が結果を支配する

とはそういうことになる。
これがトラウマに対して一般的に考えられている「原因論」
例えば、過去に虐待を受けたた辛い経験があるから(原因)、今私はそのせいで鬱になって引きこもりになってしまっている。ということ。

うつ

過去の原因にばかり目を向け原因だけで物事を説明しようとすると、話は決定論に行き着く。われわれの現在・未来はすべてが過去の原因によって決定済みであり動かしようのないものであるということになる
これではトラウマを受けた人々はみんな幸せになれないということになってしまう。

そこでアドラーは言う。

過去など関係ない。 

というのがアドラー心理学の立場。簡単な例を出すとこういうこと。

不安だから外に出られないのではなく、外に出たくないから不安という感情を作り出している。

うつ2

外に出ないという目的が先にあってそれを達成する手段として不安や恐怖をこしらえている

これを「目的論」と呼ぶ。

仮病ではなく実際に頭痛や恐怖を感じているかもしれないが、それは目的を達成するために作り出された感情である。

過去の出来事によって今の自分がこうなってしまっている。というのが原因論に対し、そうではなく、あなたは外に出たくないという目的を達成するためにトラウマを作り出している(トラウマのせいにしている)的な考え。

はい、わかります。読むのをやめたくなった気持ち。

いやいやいや・・・

となります。さすがにそれは・・・無理がある。そんなことを言ったら自殺するという目的を達成するために苦しみを作り出しているといえる。わからなくはないがそれはちょっときつい。私がアドラーで唯一しこりの残る部分がこの点ですね。もちろん本の中でもこれに対して討論が繰り広げられるわけですが、ただ、外に出たくないという目的を達成するために実際に頭痛や恐怖感などの感情を作り出しているという話はおいといて、トラウマがあったからと言って、その原因があなたの人生を決めるわけではない。という考えのほうが大事です。

トラウマは存在しないって一体どういうことじゃい!ということを次に書きます。沢山の具体例が出てきて、なるほどと段々腑に落ちていきます。

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