アドラー心理学㉚無条件に信じることが信頼

【信用と信頼は何が違うのか】

2⃣他者信頼とは

信じるという言葉を「信用」と「信頼」に区別して考える。アドラーは対人関係の基礎は信用ではなく信頼によって成立すると考える。

◍「信用」=Credit⇒銀行でお金を借りるときに担保に対して返済可能な額の貸し出し金額をきめる。これは信頼とは違う。

◍「信頼」
⇒他者を信じるにあたって、一切の条件を付けず、無条件に信じること。たとえ裏切られても信じ続ける態度を信頼と呼ぶ。

（なんかすごい意見きた・・・）

いやいや、赤の他人を無条件に信じるなんて騙されて終わりだ。という反論に対してアドラーは

もしあなたが誰かを裏切ったとしても、どんな仕打ちを受けても自分のことを信じ続けてくれる人がいたら、あなたは何度もその人を裏切ることができますか？と聞きます。

（そういう人も少なからず居そうであはるけど・・・）

信頼の反対は「懐疑」です。

もしあなたが対人関係の基礎に懐疑を置いて、他者・友人・家族や恋人を疑いながら生きているとそこからどんな関係が生まれるだろうか？

相手はこの人は私のことを信頼していないという疑いの目を直感的に瞬時にに察知します。そこから何かしらの前向きな関係ができると思いますか？

我々は無条件の信頼を置くからこそ深い関係を築けるのです。

私のことを裏切らないなら、私も与えましょうというのは、担保や条件に基づく「信用」の関係でしかない。

あなたが無条件に他者を信頼したら裏切られるだけだと思っているかもしれない。だが、

裏切るか裏切らない決めるのはあなたでありません。

それは他者の課題です。（これも課題の分離）あなたはただ自分がどうすかだけを考えればいいのだ。

課題の分離ができるようになると人生は驚くほどシンプルな姿を取り戻します。もちろんこの原則を理解したところで実践するのは難しいのは認めています。

アドラー心理学では道徳的価値観に基づいて他者を無条件に信頼しなさいと言っているのではなく、対人関係をよくするための手段。もしあなたがその人との関係をよくしたいと思わなければ関係を自ら断ち切ってもかまわない。

Q：では、もし友人との人間関係をよくするためにに無条件の信頼を置き、お金を無心されれば快く応じ、持ちうる限りの時間と労力を費やしたとして、それでもなお裏切られることもある。それほどまでに信じ切った相手から裏切りを受けたら他者は敵であるというライフスタイル（考え方）になってしまうのでは？

と考えてしまうのは
A：「信頼の目的がどこにあるのか」を理解していないのです。

例）あなたが彼女は浮気しているのかもしれないと疑念をいだいたとして、相手はが浮気をしている証拠を探そうとやっきになる。その結果どうなるか？？

山のような浮気の証拠が見つかります。

相手の何気ない言動、連絡が取れない時間、電話での口調など疑いの目をもって見ればありとあらゆることが浮気をしている証拠に移ります。たとえ事実はそうでなかったとしても。

しきりに裏切られた時に受ける傷のことばかり心配しているかもしれないけど、信頼することを恐れていたら結局は誰とも深い関係を築くことはできません。浅い関係ならば受ける傷も少ないかもしれないが、受ける喜びも小さい。深い関係になる勇気をもってこそ大きな喜びを受けることもできる。

Q：では裏切られることの恐怖を踏み越える勇気はどこから出てくるのか？

A:それは「1⃣自己受容」。交換不能なありのままの自分を受け入れ、自分にできることとできないことを見極めることさえできれば、裏切りが他者の課題でありどうすることもできないことだと理解することができる。そしてその結果、「他者信頼」に踏み込むことも難しくなくなる。

悲しいときは思いっきり悲しめばいい。痛みや悲しみを避けようとすると誰とも深い関係を築くことはできない。

あなたは、信じることができます。そして疑うこともできます。

他者を仲間みなすことを目指しているならどちらを選択したらいいのかは明らかです。

長文お疲れさまでした。一気に書いたほうが納得いくかと思いあえて分けずに2記事分書いてしまいました。
無条件に信頼しろと言われた時にはちょっと納得できない感じもしましたが、確かに疑惑からいい関係が生まれれないというのは納得できますね。そしてもちろん、誰彼かまわず信頼するのではなく、自分が関係をよくしたい人に限ってという話ですので。疑惑の目で見るとすべてが疑わしく見えてしまうというのもありますよね。。自分が関係をよくしたいと思う相手のことは無条件に信じて、その結果相手が自分のことを裏切るか裏切らないかは相手に任せましょう。そこは相手の課題であなたがどうこうできる問題ではないので切り捨てよ。すると人生シンプルになりますよ。という事ですね。