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働き続けているから、得られたもの


既に何度か書いている通り、私は夫とは別の場所に住む、二拠点婚をしている。

ここ2年ほど「家族は一緒に住まないと」という周囲の言葉や「仕事を辞めてついてきてくれると思っていた」という言葉と、自分のやりがいのある仕事を続けたい、という欲求の間で悩み、
ついには「夫婦共に、(たとえ別拠点に住むことになっても)やりがいのある仕事を続けられることを可能にするサービス」を考えるまでに至ってしまった。

ただ、どうしても、このテーマを話すと、”辛さ”が目立ってしまい、楽しい未来が描けない印象を与えてしまうらしい。だから、私が、今、夫の転職に伴い仕事を辞めなくてよかった!と思えたことを挙げていきたい。


1.自分の好きなものが食べられる・買える

一番大事なのは、私たち夫婦の場合、経済的自立性が夫婦の選択権に影響する、ということだろう。

例えば、我が家では、夫曰く「週に1回の買い物でたくさん買うのに、消費量が多く(私が)食べ過ぎ」と毎週非難されている。
(個人的には、決して食べ過ぎではないと感じている。お菓子とか買ってないし…)

そんな時に、自分のお金であれば、近くのスーパーで自由に、誰にも何も言われずに必要な量だけ買える。さらには、ちょっとしたカフェで本を読んだり、パン屋さんを発掘したり。気分転換にランチに行くのも自由だ。この幸せは、結婚するまで気づけなかった。
ジムにだって通えている。これがなかったら、私はどうやってストレスを発散していたのだろうか。

そして、家具が選べる幸せも実感した。
愛媛の拠点を作って行く時に、夫氏は「ゴミ捨て場から拾ってくるべし」といい、同居時の家具の購入の説得に非常に苦労したのだ(じゃあお願い、と頼んだものの、なかなか拾ってこず、同居して2ヶ月はダンボールを机としてご飯を食べていた。)。
仕事用のちょっといい椅子や、机も買えている(もちろん自費だが、夫はいい顔をしていない)。ゲームも買える。スカイウォードソード、いいぞ…本もたくさん買える。Kindleだから目立たず読めるのは非常に良いなと感じている。(図書館に行けばタダなのに、と言われるので…)

自分の収入で買ったものでさえ、嫌な顔をされる我が家では、経済的自立性がなくてはならないものだと感じている。
(そうじゃないパートナーを持たれている皆様、本当に素晴らしいパートナーさんといらっしゃると思います・・)


2.やりがい搾取をされない

ビジョンに共感する会社に所属し、色々な方と働いて、自分が助けたいと思う人に価値を提供できる幸せ。それなのに、きちんと感謝され、対価をいただけるのだ。さらには、仕事を通して出会える人は、多様だ。仕事を通して得られる社会的な価値は大きい。

そして、みくりさんに激しく同意なのであるが「家事はやりがい搾取」だと感じている。家事以外も、”嫁”という立場は何かと弱く、義母からも夫からも「夫の事業を”手伝って”」と言われるが、妻という立場のせいか、無料が前提であった。おや、手伝っても何もないのか・・?と価格交渉をしようとすると「そんなん冷たい」と言われてしまう始末。

私には本業もあるし、個人事業もしているので「お金を出して私個人にお願いしたい」と言ってお願いしてくださる方もいる。しかも割と忙しい。それにもかかわらず、無料の業務に時間と労力を割くと思うか?と問いかけたところ交渉決裂したことがある。
この交渉でさえ「外食は奢っているのに」という謎のマウンティングをかけられており、自分の独立した収入がなかったら、一体何と言われていたか、恐ろしい。(もちろん、夫が起業したてで、収入がない時期は無償で何かと手伝っていたことは、ここに記しておきたい。)

労働には、適切な対価が必要だが、一旦収入がなくなるとその対価交渉すらも難しくなるのだな、と実感したエピソードであった。


3.自分の居心地の良い場所に移動できる

慣れない場所に移動するとストレスが溜まる…

そんな時に、ふらりとどこかに一泊するというストレス解消法ができるのは、本当に良い。そして、住み慣れた関東に必要な時にはいけるということが、ここ2年の私の精神の回復には非常に重要なことだったのだ。

住む場所の選択肢がある、というのは私にとってとても大切なことだったようだ。もちろん、愛媛もいい場所なので、その時の状況に応じて行き来できるのは幸せだなぁ、と感じている。


4.自分の意思で学び直しができる。

かねてから「なんか変なものをさくっと作れる人」になりたいということで、PCひとつで色々と作れるプログラミングに興味があった。

しかし、私は飽きっぽいということで、プログラミングスクールに通いたかった。ということで、現在ジーズアカデミーに通っている。

このスクールは、基本的には自学自習&生徒同士の教えあいがメインなのであるが、このご時世にプログラミングでセカイを変えたい、と思っているコミュニティの熱量が、すごい。面白い。

8月から通い始め、現在はhtmlとCSSとjavascriptをかじった程度であるが、既にパソコンと向き合っていると、楽しい。ゼルダの伝説のブレスオブザワイルドをプレイしている感がある。
エンジニアになりたいかというよりは、だれかと一緒にプロトを作って検証したり、研究する人になりたいなと思っているので、9月までは本当に死にそうなスケジュールであるものの、行けてよかったと感じている。

5.最後に

過去に「研究と僕、どちらが大事?」と以前付き合っていた彼に言われたことをネタにし、周囲もそれで笑ってくれていたのだが、今や「仕事と家族、仕事と同居すること、どちらが大事?」と言われるのが日常茶飯事になってしまった。そしてこの問いは、女性であれば期待される答えが決まっているような問いではないだろうか。

もちろん、同居していたほうが楽しいことも多い。何気ないテレビをみたり、たまには散歩したり。
お互い面白いことをやって世界をよくしていこう、と言って結婚した夫婦なので、彼は彼なりに葛藤があっただろう。

私と似た状況にいつつも、自分の仕事を優先したいと思い、葛藤する皆様へ。私はその選択を強く応援したいと感じているし、とても楽しい生活だよ、と伝えたい。

ワクワクすることに、たくさんトライしていきましょう!

もし・・もし、サポートいただいた場合は、それを軍資金としたnote関連企画をしようかと思います。