弱くて、優しくて、強い声
おそらく、LINE MUSICには取り上げられないだろう私の推しアーティスト、
中島みゆきさん。
一回失恋すると、100個歌が作れるという。
少し暗めの、でも、力強い曲。
弱いものの見方な、そんな曲たち。
家庭が崩壊して辛かった私を支えてくれたのは、あの歌声と、その歌詞だ。
ちなみに、ヘビーな音楽からはうってかわって、オールナイトニッポンではずいぶんとおちゃらけた声を出している。
※最近、一時期、オールナイトニッポンが復活していた。
テレビやライブで、歌詞は大抵間違える。
紅白では黒部ダムから少し落ちそうになる。
そんなおちゃめさも、魅力のひとつだ。
・好きになったきっかけ
好きになったきっかけは、中学時代に聞いた、「Dr. コトー診療所」のエンディングの、「銀の龍の背にのって」。
Dr.コトー診療所のエンディングの島の風景と、雄大な海。そしてその歌詞に、高校受験を終えたら、そして、いつか家を出たらこんなに自由なのかな、そんなことを考えていた。
なお、この時代は、世間的にも、何回目かの中島みゆきブームだった。
プロジェクトXの「地上の星」や、「ヘッドライトテールライト」
3年B組金八先生の「世情」(※私が聞いたときのときの主役は上戸彩ちゃん)
などなど、好きなたくさんあった。ただ、私たちの世代でそこまで好き、という人は多くなかったけど。
*
高校入学後、まだ、お昼のグループが固まる前の時期の昼食の時間、中島みゆきの曲が高校の放送部から流れた。
クラスのなかに、反応した人がひとり。
当時は、アジカンが最盛期。私たちの年代で、みゆきさん好きがいるのは、なかなかレアだった。
「もしかして、中島みゆき、好きなの?」
お昼の時間、勇気を出して話しかけたその子は、ずいぶんと中島みゆきマニアだった。
「いつの時代の曲が好き?あー、銀の龍かぁ。
そしたら、後半の方が好きそうな。ちゃんと聴きたいなら、このアルバムがいいよ」
借りたのは、Singles 2000。
そこから、TSUTAYAで借り、カセットに録音し(お金がなくてMDは買えなかったのだ)、どんどん中島みゆきにはまった。
*
大学受験を終え、私は札幌へ、友人は、東京へ。
大学一年の最初の冬の年越しは、その友人と、「中島みゆき縛りのカラオケ」で年を越すことになる。
(彼女は、ニホンザルの北限地である青森で、調査をしに青森まで来ていたのだ。仲良くなったのは、みゆきさんもあるけど、二人とも生物が異様に好きだったのもあるだろう。)
みゆきさんは北海道出身。隣の大学がみゆきさんの出身校だったり、コンサートでは、地元ならではの話を聴けた。
そして、北海道にちなむ歌も、多い。
冬の雪の美しさ、はかなさ、怖さ、強さ。これは、札幌にすんでいるからこそ、実感できる部分が多く、より深く好きになれた気がする。
カバーしかないのだけれど...例えばサッポロSNOWY
昨日あった出来事も みんな みんな つつんで
サッポロSNOWY いつか SNOWY あの人に
言葉にならない雪をみせたい
いろんな人にあの冬の、きれいな雪を見てほしい。本州の雪とは質が違う。
(木にホイップクリームがついているみたいに見えるときもある)
札幌にきて、手に入れたみゆきさんのコンサートチケット。
初めて聞いたみゆきさんの声は、よく延びる声で、ほんとうに、すっと耳に入ってきた。カセットを上回る歌声に、これがほんものか、と衝撃を受けた。
近々、新しいアルバムが出るということは...また、コンサートやってくれるんですよね、みゆきさん。
元気が出る曲シリーズ
中島みゆきといえば、やはり元気がないときに聴くイメージがあるような気がする。
元気がないとき聴くアルバムとして、「真夜中の動物園」をおすすめしたい。
小さい動物にフォーカスしたアルバムで、優しさと力強さに溢れている。
あー聞いてほしい。とはいえ、いかんせん、ネット上に公式音源が少ないのでほとんど載せられない...涙
とりあえず、このアルバムから、一曲だけ最後にお送りします。
「愛だけを残せ」
愛だけを残せ 壊れない愛を
激流のような 時の中で
愛だけを残せ 名さえも残さず
命の証しに 愛だけを残せ
愛だけを残せ、名さえも残さずって...衝撃でした。そんな愛を残せる相手や、対象ってどれだけ出会えるんだろう。
・番外編
いろいろ、彼女からは恋愛ワードを教えてもらっていた。例えば
「横恋慕」
悪いけどそこで 眠っている人を
起こしてほしいの すぐに済むの 話があるの
初めて横恋慕という言葉を知ったのは、この曲からだ。(辞書を引いた)
いろんな世界を教えてくれたみゆきさん。末長く、アーティストでいてください。
おしまい。
もし・・もし、サポートいただいた場合は、それを軍資金としたnote関連企画をしようかと思います。