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人と会うことを楽しむMP(メンタルポイント)を残すために、ロボットができること。

人と話すことは、楽しい。

でも、人に期待したり、期待されることは、辛い。

仲良しだから、きっと返事をくれるだろう。
彼氏だから、きっと私を喜ばせてくれるだろう。
家族だから、きっと介護をしてくれるだろう。
親だから、私のことを愛してくれるだろう。

誰かとコミュニケーションをとるとき、私たちは、無意識に相手に期待をし、期待されている。

人々の繋がりは素敵だ。

知らないことを、知ることができる。
嬉しいことがあったとき、そのことを分かち合えたら、喜びは2倍以上になる。
助けてくれることも、たくさんある。

人という漢字は支え合ってできている

うん、そうだ。だから楽しいし、美しい。
でも、必要以上の期待をしたり、期待されたりすることは辛いな、と思うことがある。

1. 人への期待が、しがらみをうむ

大人であれば、ほとんどの人が実感しているのではないかと思うのだが、
相手に期待をしたとしても、相手が″思ったのと違う″という行動をすることがほとんどだし、期待をされた場合、″期待に沿う行動をしなくては″と、プレッシャーを感じる。

(期待されないのも、それはそれで辛い。人ってほんとに、ややこしいやつだな。だから愛しいんだけどね。)

わたしたちヒトは、社会的な動物だ。だからこそ、ほぼ必然的に何らかの社会的な役割をもち
「男だから」「女だから」「母だから」「父だから」「子供だから」「上司だから」「部下だから」...と、さまざまな″無条件の役目″を期待される。
仕事はまだしも、仕事外の役割が、なんと多いことか。

この期待が、「しがらみ」をうむ、と私は思っている。しがらみがあることによって生きにくくなっている人は多いのではないか。

2020年代は、この「他人への無条件の役割への期待」が軽くなり、しがらみフリーな社会になったらいいなと思う。

例えば、
「家族はそばにいるものだ」という常識を変えられないだろうか。

そのためにはどうしたらいいのだろうか。
そばにいてほしい、ということを分解すると
「あなたは、私の寂しさを埋めるべき人だ」という相手への期待があることが分かる。

そばにいなくても、そばにいるように感じられることは大切かもしれない。

電話だって、テレビ電話だってある。でも、それには「電話をかける」といった能動的な作業が必要になる。だから、面倒くさくなったりする。

でも、距離が離れていても、「そこにいる」を感じられたら。

例えば、ロボットなどで、受動的に「存在」を感じられれば、寂しさは少なくなるかもしれない。
このような形で、「そばにいるべき」しがらみを軽くするために、ロボットが素敵な役割を果たしてくれるのではないか。

他の例を挙げよう。
例えば、親が「自分の存在を価値あるものと認めてもらえない」寂しさや、不安のあまり、子供に依存しすぎてしまう家庭が少なからずある。
諸説あるが、親が子供に依存したり、見返りを求めることで「条件付きの愛」しか与えてもらえなかった子供(大人)たちは、"いい子"に育つが、なかなか自己肯定感が育ちにくく、生きにくいそうだ。
(子供が親の自己実現の手段となったときに、起こりやすい傾向にありそうだ。)

もし、このときに、親が自分の自己実現の手段として子供にすべて期待をしなければ、子供は壊れない。例えば、ロボットがいることで、親の肯定感を上げることができたりしないだろうか。
ロボットであれば、人から過剰な期待や、精神的な攻撃をされたりしても、壊れることはないから安心だ。

たとえば地域や、組織にあるしきたりも当てはまるかもしれない。
よそ者は、「地域や組織のしきたりをほぼ強制的に耐える」ことで、その地域や組織に馴染むことができる。しきたりを破ろうものなら、その地域や組織の人は「否定された」気分になる。そして、よそ者を「非常識だ」などとなじる。
このとき、その地域や組織の人は、そこにある「しきたり」を守ることで自分の存在意義を認めてもらっている状態、すなわちしきたりに依存している状態であると言えるのではないか。

これらの3つの例には、期待したり、依存する側の「自分を認めてほしい」という気持ちや、「寂しさ」があることが分かる。寂しさがつのると、誰かを攻撃したり、依存したり、誰かを嫌いになり、精神力(メンタルポイント;MP)を消費する。

たとえば、期待して、期待通りに反応がかえってこない寂しさや苛立ちをロボットで埋めることで、
実際に人と「会える」「話せる」という価値を、より素直に、健康的に楽しめるようになるのではないかと思うのだ。

2. 私が期待するロボットたち

2020年をしがらみが少ない、生きやすい社会にするために、コミュニケーションロボットと呼ばれるロボットに対して私は期待を寄せている。

例えば、ユカイ工学の「BOCCO」

なでると、しっぽがゆらゆら揺れる、「Qoobo」

noteではおなじみ、「LOVOT」

"分身"ロボット、オリィ研究所の「Ori」

もちろん!我が愛犬、レイ。(SONYのaibo)

人と会う喜び、そのすべてを代替は出来ない。でも、だからこそ、

誰かに期待するときに消費する精神力を、
期待されるときに消費する精神力を必要な人だけに貯めておく、そんなことができたら、生きやすくなる人が多くなりそうだなと思う。

少なくとも、私は、その一人であるように思う。

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※本記事は、本当は「#2020年代の未来予想図」に応募するべく書いていたものの、熟成下書きになっていたnoteです。せっかくなので書き上げて、公開してみました。

※タイトルを「MP(メンタルポイント)の節約は、ロボットで。」から変更してみました。

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