見出し画像

#35 拘り

 色々な分野における拘りは人それぞれあると思う。僕は服が好きだから何かにこだわっているのかと言われれば服に対する拘りぐらいしかパッと思いつく物がないのだけれど。どれだけ人に言われても譲れない物が貴方もあると思う。Tシャツも無地のものは絶対に着たくないし、パンツもguやh&mの様な手軽な値段で手に取れるように作られたパンツは絶対に履きたくない。みたいな人に言ったら嫌われそうな譲れない拘りが服には沢山ある。ではなぜこんなにひねくれた思考回路になってしまったのか。恐らく野村訓市さんや藤原ヒロシさんの影響で間違いない。

 元々服に興味があったのかと言われれば多分ほとんどない。小学生の頃は親に買ってきてもらった服しか着ていなかったし、中学生の時もなんとなくで選んだ服に、坊主だったこともあってキャップを被っていた様な気がする。この頃は今ほどインターネットが発達していなかったという事もあり周りの人が着ている服が全てだという考えもあったかもしれない。ましてや福島県はたとえファッションに興味があってもそこまで目を引く大人が沢山いるわけでもないし今でも町行く人に影響を受ける事はあまり無い。以前も書いた通り野村訓市さんから僕のファッションは始まった。男臭くて、着ているTシャツはどれもカッコいい。服に対する拘りなんてなかった僕に一つの目指したい姿をみせてもらった気がする。

 そこからはアルバイトで稼いだお金を服に費やした。ストリートに手を出し、アメカジっぽい物にも手を出した。今ではあまりジャンルを問わずに好きなものを着ているからどんな系統が好きなの?という質問が凄く難しい。カッコいいと思った物を自分がカッコいいと思うように着るのがいいんじゃないかな。と質問されたら思う。理解されようと思って着ていない。だからsnsで今の流行りはこれみたいな投稿が嫌い。みんなに受けてなんぼな感じがするから。どうしても若者に評価されたがる風潮が投稿から滲み出てて嫌になる。でも、ある一定の人とは同じ格好をしたい。憧れてしまう。このジレンマがファッションにはある。他のジャンルにもあるのだろうか?よく分からないが。

 藤原ヒロシさんからの影響といえば、やはりファストファッションブランドとの向き合い方だと思う。以前書いた通り、ファッションは快適なものじゃない。少し我慢して
自分の好きなものを着るぐらいが丁度いい。そうなると、万人受けのために作られたファストファッションはファッションブランドなのか?という疑問が僕の中でも出てくるわけで。快適さや、みんなに手に取ってもらえる為に低コストで作られた服は僕が求めている服とは対極に位置することになる。だから、ファストファッションブランドはもう手に取ることはない。かといってハイブランドで全身を固めた成金野郎にはもっとなりたくない。これも理解されなくてもいい。だって、拘りなのだから。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?