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母から引き継いだ覚悟

生まれた時から立石で生きている。
物心ついた時からパンや洋菓子を袋に詰めていた。
商売をすること、お客様と向き合うことの大切さを考える日々。

葛飾人。第20弾。
葛飾で過ごす人"葛飾人"に想いを聴き、noteに書き溜めていく。
一人一人の想いが混じり合い、町はできていて、
変わるところ、変わらないところが交差しながら今日も時が紡がれていく。
その日々をnoteに綴っていく。

今日の葛飾人は、
創業32年「ら・マルキ」、姉妹店8年目「ルミ・ラボ」の
オーナー小島るみ子さん。

「小学校2年生で友だちって必要なんだって気づいたんです」
とさらっと話するみ子さんは、1人でいることが大好きな子だった。
でも、ある日突然の友だちと一緒に過ごす「意識の芽生え」から、
常に周りには友だちがいた。
何がきっかけなのか、記憶にない。
神様から届いた気づきの贈り物だろうか。

「無視とか輪の中に入れないとかいじめ的なことは大っ嫌いだったね!」
と何か揉め事がある時は、解決役。クラスの頼りになる存在だ。
しかし、るみ子さんはつるまない。みんなとフラットに接していた。

この生き方は今も変わらない。
ご家族、商店街の先輩方、お客さん、ご友人、後輩、従業員、
全ての人にフラットに温かく接する。
取材をさせていただくことがきっかけで初めて出逢った私にも同じだ。

そして、決めたら、曲げない。
高校受験で小論文が受験科目として設定された。
この高校に行く!と決めた瞬間に、文章を毎日書き続けた。
「先生も毎日添削させられて、迷惑だったと思うよ〜」
と笑い飛ばす。
継続は力なり。見事高校も合格し、
その能力は就職活動時期にも重宝がられる。

「あなたの文章なら即戦力だ。すぐにこの会社を受けるといい」
と知り合いから言われた。
文章を書く仕事に就こう、と思い、母に告げる。

すると、口を聞いてくれない。話を聞いてくれない母。
そう、母は家業である洋菓子屋さんをるみ子さんに継いで欲しかったのだ。
母から言われた「継いでほしい」の一言。
どこかで気づいていたのかもしれない。
そして実はどこかで決めていたのかもしれない。
またもやタイミングを見て、
神様がお母さんの想いを贈り物として届けてくれたのかもしれない。

「わかった。継ぐ。」
覚悟を決めたるみ子さんは、一直線だ。
専門学校で学び、お店に入った。

病を抱えていた母。
るみ子さんは、昔から強かった母の闘病生活に寄り添った。
母の覚悟を受け継ぐ、心に誓った。
より固く強くなった覚悟を今も持ち続けている。

「完璧はないんです。毎日湿度や温度の違いで、
洋菓子の出来は微妙に変わります。
死ぬまで『完璧』も『完成』もないと思う。
だから一生お店に立っていたいんです。」
とおばあちゃんになっても店に立ち続け、
止まることのない向上心を保ち続ける。
そして、唯一の敵である「自分」と戦い続けるのだ。

その覚悟の強さが美味しい洋菓子=商品に込められていく。
魂のこもったお菓子が届いた時、お客様はどう思うのか?
込める想いは心の底にしまい押し出さず、お菓子を作る時は、
お客様の顔を浮かべながら。

そのお客様の表情も十人十色。
「この店は毎日がドラマだよ」と話す、るみ子さん。
お客様それぞれの「今」に接し、ふさわしい対応で毎日を過ごす。
その積み重ねが、立石で愛され続け、母から受け継いだ覚悟を果たす道だ。

強く、向上心を持って過ごしているるみ子さんにも休息は必要。
そこを支えるのが、最愛のご主人。
「いつも宇宙にいるような人です」とご主人のことをるみ子さんは語る。
「マイナスなことを全然考えない。全てをプラスに変換してくれる。
そして、どこか違う世界を見ているようなスケールの大きさを感じる」と。
まさに宇宙からの視点で日々の人生を捉えているのかもしれない。

ご主人と過ごす時間が癒し。また明日から頑張ることができる。
そして、立石の先輩経営者の方々、ご友人との楽しい時間も大切。
小学校2年生の時に神様から贈られてきたメッセージを
守ってよかった。
たくさんの人に囲まれながら、るみ子さんは今日もお菓子を作る。

そして未来の立石の発展を目指し、
もっともっと立石を世に発信できるように、立石名物のお土産も検討中だ。
お世話になり続けている立石への想いは強い。

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「決めた覚悟は貫き通す。」
しっかりと私も心に留めて日々を過ごしたいと思います。
心にしっかりと刻み込めるお言葉を
たくさんいただきありがとうございました。

るみ子さんがご登場の「心のそなえチャンネル vol.54」配信中( 9月20日13時〜)!
自然と心を開きたくなるるみ子さんの包み込むような笑顔をご堪能ください!

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