【連載小説 第5話】初対面の小学生女児から「お父さんと結婚して」と言われた35歳、無職。
第5話 汚部屋に気づいた女性
彼らと別れたあと、まつりは久しぶりに部屋を掃除した。
まずは段ボールをまとめて縛り、玄関に立てかけた。そしてテーブルの上の紙類を要不要にわけ、不要なものはちぎって捨て、必要なものはクリアファイルに収納した。物がなくなった白いテーブルをよくみると、うっすら黒ずんでいる。水拭きしてもそれは取れず、食器用洗剤を含ませたスポンジでこすったらとれた。
幸いに良く晴れた洗濯日和。ベッドの前に敷いていた冬用のグレーのシャギーラグを一旦、ベランダに出