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広島市土砂災害で被災した際の保証はどこからでるか?屋根や雨どいなどでお困りの場合は火災保険の申請を

広島市を中心とする激しい雨によって起こった2014年8月の土砂災害は、死者数も多く悲惨な事態になった自然災害としてよく知られています。

今もなお復興と災害対策の努力が続けられていますが、広島市土砂災害を被災してしまったときには保険による補償を受けられるのでしょうか。火災保険を使って屋根や雨どいなどを修理できるのかも確認しておきましょう。

広島市土砂災害は土石流による被害

広島市を中心として起こった土砂災害は、土石流による被害が発生したのが特徴的でした。

この災害の際には8月19日から20日の2日間で1時間あたり101mmという降水量を記録していて、広島市でも記録的な豪雨となりました。死者数は77人、住宅の全壊数が179棟にも上っています。

このような甚大な被害が発生した原因として大きいのが、瞬間最高速度が時速144㎞にも達したとされる土石流です。土石流の影響で全損せずとも半損した住宅も多く、重軽傷を負った人の数も膨大になっています。

土砂災害はただの豪雨に比べて物理的な破損が生じやすいことから、被害も大きくなりやすいことが知られています。豪雨によって土石流が発生してしまったようなときでも損害を補償してもらえる保険があるのかというのは確かに気になるポイントでしょう。

火災保険でも被害が大きくなる地震は別枠になっていて、地震保険料を払わなければ補償を受けられません。土砂災害の場合にはどうなるのでしょうか。

水災補償で保険金を受け取れる

水災

広島市土砂災害のように豪雨に伴って土石流が発生したような自然災害については、火災保険では水災補償でカバーしています。

地震や津波が発生していたときには火災保険の補償対象外となって、地震保険に加入していることが求められます。水災補償で対応してもらえるかどうかは、土砂災害が起こったかどうかではなく地震や津波の有無によって決まると理解しておくと良いでしょう。

ただし、水災補償を受けられる条件を満たしていないと損害保険金を受け取れないので注意が必要です。

水災補償を受けるための一般的な条件としては、まず建物や家財についてそれぞれの30%以上の損害が発生していることが挙げられます。微々たるものは対象外とされてしまう可能性があると覚えておきましょう。

また、床上浸水を起こしたか・地盤面より45㎝を超える浸水が起こったかというのも典型的な条件です。少しだけ床下浸水しただけの場合には水災補償の対象にならないのです。

広島市土砂災害でも高台に住んでいた場合には45㎝以下の床下浸水だった場合もあるでしょう。厳しい条件ですが、この線引きがあることは念頭に置いておかなければなりません。浸水がどこまで進んだかは浸水の痕跡を見てみればわかってしまうので、厳密に判断されるからです。

なお、水災には豪雨による被害も含まれるので、雨どいが破損したときや屋根が流されてしまったときにも損害を補償してもらえます。外壁の傷や柱の傾き、雨漏りなど様々なトラブルに対して適用可能なので上手に活用しましょう。

参考:こんなこともいけるの?という作業の例

火災保険の風災補償も適用可能

土砂災害が起こったときに強風も吹いていたようであれば風災補償も適用できる可能性があります。

風災として認められるためには瞬間最大風速20mを超えなければなりませんが、広島市土砂災害の被害については該当します。そのため、風による損害だと認められる部分については風災補償に入っていれば補償されます。

例えば、以下のような損害が該当します。

・屋根を留めている釘が抜け落ちたり、
・瓦がずれてしまった

あるいは雨どいが外れてしまったり、折れてしまったりした場合もあるでしょう。

このようなトラブルは風による影響でも起こり得るものなので、最大で補修にかかった費用の全額を火災保険から手に入れることができます。

自動車保険の車両保険も使える

自動車保険

もし土石流に飲まれて自動車が壊れてしまった、浸水してエンジンがかからなくなってしまったというときには実は自動車保険も使える可能性があります。

自動車保険の車両補償に入っている場合には、水災や土砂災害による損害を補償してもらうことが可能です。火災保険と同じで地震や津波、噴火の場合には車両保険を使えませんが、土砂災害や豪雨、台風などについては補償範囲内です。

車両補償は保険料が大きくなるので外してしまっているケースも多いですが、もし入っているなら保険会社に連絡して手続きを進めましょう。

まとめ

土砂災害による被害は豪雨による影響が大きく、地震や津波などの被害がなければ水災として火災保険で取り扱ってもらえます。

床上浸水をするなど、水災補償の対象として認められるための条件は厳しいですが、些細な傷や雨漏りであっても補償してもらえるので火災保険の申請を検討するのが賢明です。

広島市土砂災害のように風も強かった場合には、風災として補償してもらえることもあります。また、自動車は車両保険でカバーできるなど、色々な保険を使うことが可能です。

どのような損害を受けたのかをリストアップし、上手に保険金を使って修繕をしましょう。

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