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短篇映画館を借りる際にやりがちなこと

上映する場所。

やはり映画館を借りる、というのは一つの夢ですね。
そんな夢を叶えてくれるのが、短篇映画専門の映画館です。

こんな素敵な映画館を借りる際に起こりがちなことを書いてみます。


某映画館は、1時間枠を貸してくれます。

価格も、座席を一杯にすればまあ損はしない、という設定になっています。それを知った自主映画の監督は考えるわけです。

俺の作った映画は、50分だ。
1時間枠もらえるなら、ちょうどぴったりじゃないか!
と。


そして、そそくさと契約し、当日を迎えます。
ホームページ、SNS、ブログ、そして役者やスタッフの口コミも手伝って、続々とお客さんがやってきます。

懐かしい顔ぶれもいたりして、ついつい話に花が咲くわけです。

・・・と、スタッフが肩を叩きます。

「そろそろ時間ですよ…」

あっという間に上映開始です。

慌てて重い扉を開けて中に入ります。

ブー・・・

場内が暗くなる。

ああああ、これこれ、これが映画なんだ!!

自主映画の監督が、感慨にふける瞬間です。

開場から上映開始まで5分間しかなかったせいもあり、上映してからも数分おきに扉が開いて遅れてきた人が入ってきます。

そしてドキドキワクワクの作品上映が終わり、拍手の中、場内が明るくなります。

アンケートを書いてくれるお客さん達を満足そうに見つめる自主映画の監督。

・・・の肩を、スタッフが叩きます。

「そろそろ時間ですよ・・・」

そうです。

場所を借りられるのは1時間。

作品が50分。

つまり、開場して5分。上映後は5分で完全撤収。

ここに、阿鼻叫喚の構図が現れます。


[上映前]
・映画館運営者への挨拶
・段取り確認
・開場
・客入れ
・チケットもぎり
・座席誘導

[上映後]
・客出し
・場外への誘導
・アンケート回収
・場内忘れ物チェック
・映画館運営者へのお礼


これらは、監督はやってはいけません。

監督はホストに徹する必要があります。

こういったことも含めて、全体の時間配分を考えないといけないんですね。

ついでに、場外に出たお客さん達のフォロー、そして、二次会のお店の予約と、誘導係までいるとバッチリです。

・・・この例に挙げた「自主映画の監督」というのが、昔の僕のことかどうかは、詮索しないで下さい。


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