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話が分かりにくいひと(初心者の映画制作講座)

この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。

ある人がこんな感じで話をしました。

「あのですね、右のひとが笑ってるんですよ。
 もう完全に寝てたんです。
 そりゃ怒るわって感じですけどね。」

これ読んでて伝わりましたか?

一体何が起きてんだよ、と思いませんか?

こんな話を聞かされると、イラッときませんか?

少し文章を手直ししてみましょう。

「あのですね、電車に乗ってた時の話なんです。
 僕の右に座ってる人が、なぜかクスクス笑ってるんですよ。
 何かなと思って、その人の目線の先を見たら、
 向いの席にいる人が眠りこけてて・・・」

とたんに分かりやすくなったと思いませんか?

今回は、映画の「撮影」と「編集」のお話なんです。

ひとは、自分の体験談を話す時、頭の中にその映像を思い浮かべながら描写していきます。

その描写において、一つ一つのヒトやモノの説明が「撮影」であり、全体の並び方・構成が「編集」作業なんです。


文章や会話と、カット割りや映像の展開が似てるんですね。

見えているモノばかりを描写すると、そこで何が起きているのかが分かりづらい。
一方、全体ばかり延々見せるとゆったりとした雰囲気になる。

近いものだけ描写するんじゃなくて、
その場所がどこか、どんな状況かを伝えないといけません。
その組み合わせが、ストーリーにテンポを生み出します。

★あなたの話し方は、周りの人からどんな風に思われているでしょうか。

  • 話が脱線しちゃう人でしょうか。

  • 感情豊かな人でしょうか。

  • 理路整然としている人でしょうか。

  • コンパクトにまとまっている人でしょうか。

僕個人の意見ですが、編集や撮影方法は、その人の日頃の話し方が反映します。

ちなみに僕は、話は面白いが脱線が多すぎる傾向にあるようです。
なので編集がどうも長くなってしまう。

そこで、一度全体を編集したうえでどんどん削って行く、というスタイルをとっています。

話が脱線するのって、話している時は気付かないもので、ハッと我に返った時におっと脱線してたぞ、と分かるわけです。

で、ちょっと恥ずかしくなって、言い訳をしたりなんかします。
これがまた、脱線につながってしまうんですね。

おっと・・・話が脱線したようです。


撮影が終わった素材を編集ソフトで並べた際、並べたカットを一つ一つ説明してみるといいでしょう。

「部屋には誰もいませんね」
「部屋の真ん中にテーブルが一つありますね」
「ドアが開いてA君が入ってきましたね」
「A君はテーブルの前に立ちましたね」
「A君、泣いてますね」
・・・

誰かに語りかけるような気持ちで、映像を積み重ねて行ってください。

映像編集が格段に分かりやすくなりますよ。


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