見出し画像

香盤表ってなに?(初心者の映画制作講座)

シナリオができて、絵コンテも用意して、役者もスタッフも集めて。

さあてスケジュールを調整しよう、という時に、こりゃあ大変だ、と気付くわけです。

役者A「撮影は土曜日だけがありがたいです」
スタッフB「あ、その日だけ午後からでお願いします」
助監督C「照明のレンタル、どの日とどの日を押さえておきましょうか?」
美術さんD「部屋の汚れをつけたいんですが、撮影順を教えて下さい」
衣装さんE「役者Fさんの上着、いつまでに袖を直しておけばいいですか?」
制作G「○○の雰囲気のロケ地だけ、まだ見つかってないんです」

・・・

自分で書いてて、ため息が出てきました。

これらを一気にまとめるのが、『香盤表(こうばんひょう)』です。


これは、シナリオをシーンごとに分け、各シーンで必要な場所、撮影の時間帯、必要な役者、スタッフ、小道具、などをまとめたものです。

エクセルで作ることになると思います。

これは、絵コンテと同じくらい重要です。

これは監督が作ってもいいし、助監督が作ってもいいんですが、一度、みなさんそれぞれ作ってみるといいと思います。

必要な項目はこんな感じです。

・シーンNo
・場所
・時間帯
・シーンの概要
・登場する役者
・衣装
・必要なスタッフ
・小道具
・その他


それぞれ、もう少し細かく見てみましょう。

・シーンNo:これは言うまでもありません。

・場所:ロケ地を詳しく書いてください。たとえば、主人公の部屋/ドアの外。

・時間帯:早朝なのか、お昼なのか、夕方なのか、真っ暗なのか。

・シーンの概要:これはなくても構いません。メモ程度です。

・登場する役者:役名の誰と誰が必要か、を箇条書きにしてください。

衣装:役者とリンクしますが、同じロケ地で別々のカットをまとめて撮影するときは、衣装にも注意が必要です。

・必要なスタッフ:これは誰が必要、というより、この日に来れないスタッフはいないか、というチェック用になります。

・小道具:これはもう、このままです。

・その他:メモ項目は、いずれ必ず必要になります。


その昔。

何にも知らずに映画を作り始めた時、僕はこれらをせっせと頭の中で組み立てて話していました。

PCもなければ、もちろんエクセルなんてモノもない(正確にはまだ使いこなせなかった)時代です。

ほんと今はスマホで何でもできますよね。

昨今のデジタルものを見ていると、どれも映画用のツールに見えて仕方ありません。


■iPhoneで動画を作る著書です!

僕の30年近い映像制作経験がギュッと詰まってます。
書店で見かけたらぜひ手に取ってみてください!!
Amazonでもぜひ!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?