撮影中、通行人との付き合い方(初心者の映画制作講座)
この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。
映画の本は世の中に数あれど、こんなことはなかなか書いてないでしょう。
それは、映画の撮影の際、近くを通りかかる街の人たちのことです。
街なかで映画の撮影をしていると、やはり目立ちますよね。
世の中のほとんどの人たちは、撮影を見るのは初めて。
そりゃあ、興味深いわけです。
人の反応に答えなんてないので、
僕のこれまでの経験談をお話しします。
住宅地の真ん中などで撮影していれば、
必ず通行人とすれ違います。
たいていは、怪訝そうな顔をします。
話しかけてくることもあります。
好意的な反応ばかりではありません。
早く立ち去れ!とばかりの反応もあります。
こんなときは、ご希望通り、早々に立ち去ります。
夏の昼下がり、次々に辺りの家の人たちが出てきたことがありました。
野次馬さんたちも、大勢集まると遠慮が無くなります。
彼らの会話も、ハッキリ聴きとれるくらいの大きさになります。
「何やってんの、あれ。」
「なんかの撮影みたいだよ。」
「AVだよ、AV!」
「ねー!あれ何ぃー?」
完全に撮影の邪魔になってしまうため、
彼らにとって邪魔な僕たちは、早々に立ち去ります。
下校中の小学生の集団は、悲惨です。
騒ぐし、絶対動かないし、次々やって来るし・・・
最終的には、
「つまんねー」
と言い捨てて去っていきます。
囲まれそうになったら、早々に立ち去りましょう。
その点、中学生は若干シャイです。
数人で行動していて、ヒソヒソ話してるくらい。
高校生は、悪いですね。
なんとか邪魔をしてやろう、という悪意をプンプンさせます。
絶対追いかけてこられない距離まで去ったところで、
奇声をあげたりします。
何度か、にらみつけて追いかけたことがあります。
ええ、血気盛んな時代のお話です。
では、大人になるとどうでしょうか。
これが、やっかいです。
ロケ予定地で、上半身裸で先に日光浴をしている若者は
絶対にそこをどいてくれませんし、
カップルなどはチラチラとカメラ目線で写りこんできます。
また、家族サービス中のお父さんは、何してるんだ!と怒ります。
人がたくさんいる時間帯に撮影するのが悪いんだ。
僕らはそう考えて、ロケを早朝にセッティングしました。
朝の6時。
これなら誰もいないはず!
と思いきや、犬の散歩、健康のために歩く老人があっちにもこっちにも・・・
お願いなので、話しかけないでください。
ゴミ拾いはすごくご立派なんですが、
缶を拾い損ねて大きな音を立てるのは勘弁してください。
人間ばかりではありません。
立ち止まるご老人の隣で、吠えまくる柴犬。
はい、こんな場合は、早々に立ち去りましょう!
いかがでしたでしょうか。
撮影の許可をとる、とらないの問題以前に、
やはりそこに住む方にとっては、僕らは非日常なわけです。
相手と距離を置きながら、やることをパッパとやって、
早々に立ち去りましょう!
大きな音を出すなど、決して迷惑をかけてはいけません。
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