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#37 片見、他(2018) 「英語教師のための英語史」 jun9

文房具屋と本屋に行く。文房具屋では、うかんむりクリップとペンを買う。本当はコクヨの新しい文鎮が欲しかったが売切れ。本屋では、上のタイトルの本を見つけ、にやにや、ほくほくで帰ることとなった。

本屋は本当のことを言うと、ついでに行った。リアルで本屋に行く回数は減っている。理由は、(1)本屋の数が減った。(2)本屋の各専門書のスペースさえ減少傾向という、地方都市ならではの哀しい事由が挙がる。そういう自分も結構amazonで買っているので、身から出た錆とも言える。こういう時に、consequenceという単語が頭に浮かぶ。MWで調べると、"a conclusion derived through logic (論理的にもたらされる結論)"と第1義の定義があり、身も蓋も無い。実際、様々な例文は否定的な結果を示していることが多く、Netspeakやngramで調べて、どんな形容詞がつくか調べると、disastrous, serious, dire, fatal, tragicなどが上位に来るようだ。

Google Ngram Viewerの結果(信頼性は限定的)

しかし、やはりリアル本屋に行くのは良い。今日は、英語の棚を見ていると、「英語教師のための英語史」という本を見つけた。いやはや、文字通りMuch to my consternation大いに驚いたことにはである。英語関係の本は割合頻繁にチェックしているが、見逃していた1冊といえる。奥付けをみると、2018年に第1刷となっており、英語史の本は少ないのに、5年間も見逃していたことが悔やまれる。

さっそく、序章と第1章、第2章に眼を通す。おお!と思う発見も複数あったが、一番感心したびびったのは、p.53のClassroom Activity Bである。このactivityにはAとBがあるのだが、教室で実践可能な活動ということで掲載されており、「Bは高校生向けである」という簡単な説明がついていた。なるほど(!)。ちなみに問題はこんな感じである(問題は差し替えてある)。

II 以下のケニングが何を表すのか答えなさい。
(1) hron-rād
IV 以下の古英語を、現代英語にしなさい。
(1) þæt wæs god cyning.

片見、他(2018)「英語教師のための英語史」開拓社 p.51(問題は差替)

いや、素晴らしい容赦ないですね。この本の内容については、来週以降詳細にレポートしていきたい。

今日のWords of the day. さまざまな辞書から。

  • consternation (n) ショックを受けること。MWには、confusionとは異なる旨が説明あり、consternationは愕然としてうろたえるが、混乱とは異なると説明してあった。そういう意味では、dismayの方が近いのかもしれない。

  • hydrosphere (n) hydro+sphereで、当然ながら水関係だが、何シリーズなのかまだ不明。昨日は、abyssopelagicだったので、海つながり?

  • divot (n) ゴルフなどで巻き上げられた芝生と土のかたまりの意味。語源不詳とのこと。

  • previous (adj) ラテン語のprae "before" + via "road". KDEEによると、本来語はformerとのこと。pre-とfor-はグリムの法則で同じ語源と類推される(実際そうだ)。大文字で書かれているので、KDEEでさらにformerの項目をみると、中英語からの語で、foremostを最上級と捉えて、そのback-formationらしい。しかも「formaの最上級だが、forma自体が L primusなどと同じく、-m-接尾辞をもつ最上級である」と書いてあり、もはや何が何やらである。古英語はærra.

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