ari

いろんな単語の語源や気になることを書いています。辞書のその日のWord of the Dayで出てきたことも。それ以外は、本やアプリのことなど。好きな食べ物は、ティラミス(関係ない。ちなみにTiramisuはイタリア語由来ですが、単複同形の単語)。

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いろんな単語の語源や気になることを書いています。辞書のその日のWord of the Dayで出てきたことも。それ以外は、本やアプリのことなど。好きな食べ物は、ティラミス(関係ない。ちなみにTiramisuはイタリア語由来ですが、単複同形の単語)。

最近の記事

#130 【英語史クイズ】国名Franceと結びつきが強いものは?

mozhi gengoさんが、地名にまつわる記事を書かれていた。記事はかなり興味深く、楽しく読んだが、辞書を引いた時に1つ気になった項目があったので、その話題に関してのクイズ。堀田先生にもクイズのことは取り上げていただいているので、調子に乗って、クイズ職人の道を歩む。 問題:国名"France"と語源的に最も関連があるのは次のどれ? (a) ナイフ (b) 釣針 (c) 槍(やり) (d) 牡牛 問題のねらい 今回は、frankに関するmozhi gengoさんの記事に

    • #129【英語史クイズ】十人十色を英語でいうと?

      英語史クイズ第4弾。面白いけど、長くなってしまった。 さて、日本語にある諺の「十人十色(じゅうにんといろ)」を英語にしたときに、1つだけ言わないのはどれ?(上級者編:3つの英文のうち、最も古いとされるのはどれ?) (a) So many men, so many minds. (b) Every man has his humour. (c) 10 people, 10 colors. (d) Different strokes for different folks.

      • #128 【英語史クイズ】 台所関係の英単語。仲間外れはどれ?

        英語史クイズ第3弾。仲間外れはどれ? 語源的に1つだけ仲間外れの単語があります。どれでしょうか? (a) biscuit (b) kettle (c) kitchen 解説 では、解説。台所に関連する単語を集めてみた。答えはどれでしょうか。割と個人的にも楽しめた。 (a) biscuit 日本語にもなっているビスケット。最初のbisがbicycleと同じように「2」という意味だと知っている人は案外少ない。ラテン語のbis coctus(twice-baked)に由

        • #127 【英語史クイズ】 Williamと語源的につながりのない語は?

          調子に乗って、英語史クイズ第2弾。 昨日は、ドラクエの命名にちなんで、名前の語源について扱った。今日は、Williamと語源的に繋がりがない語について 問題:次のうち、Williamと語源的につながりや関連がないと思われる語はどれ? (a) Brussels (b) colour (c) village 印欧祖語*kel-を考える 前の記事にある通り、Williamはwill+helmとされる。このhelmは印欧祖語*kel- へと遡ると考えられている。では、上の3語

        • #130 【英語史クイズ】国名Franceと結びつきが強いものは?

        • #129【英語史クイズ】十人十色を英語でいうと?

        • #128 【英語史クイズ】 台所関係の英単語。仲間外れはどれ?

        • #127 【英語史クイズ】 Williamと語源的につながりのない語は?

          #126 【英語史クイズ】 「意思のかぶと」という意味の名前は?

          英語史クイズ及びその予習会がおもしろかったので、ちょっと真似してみました(^^)/。 さて、本題。 ドラクエ3が発売になった。ずっと昔にプレイしたことがあるが、内容は忘却の彼方である。新たな職業もあると聞き、トレーラーをみるとついつい昔の血が騒ぎ、ワクワクしてしまうのは仕方ないことだ。 さて、買ったとしよう。語源中毒として避けては通れないのが、勇者の命名である。悩みどころだ。今さら「ああああ」にはできない。しっかり、良い名前をつけて、気持ちよくプレイしたい。なんと音声は

          #126 【英語史クイズ】 「意思のかぶと」という意味の名前は?

          昨日、ケチャップについて調べた結果を書いたが、書いたのが恥ずかしくなるぐらい詳しく書かれた記事を発見した。 https://www.bimikyushin.com/chapter_4/04_ref/ketchup.html ケチャップ好きなら、ぜひご一読いただきたい。

          昨日、ケチャップについて調べた結果を書いたが、書いたのが恥ずかしくなるぐらい詳しく書かれた記事を発見した。 https://www.bimikyushin.com/chapter_4/04_ref/ketchup.html ケチャップ好きなら、ぜひご一読いただきたい。

          #125 Ketchupの謎に迫る。

          ケチャップと聞くと、普通はトマトケチャップを思い浮かべる。だが、ふとしたことで、ketchupについて、語源を調べていないことに気づいた。 語源中毒として痛恨の一撃!と大きなダメージを負いつつも、さっそく英語語源辞典こと、KDEEで調べてみる。すると、驚きの事実が!  なんとケチャップはもともとは魚醤(魚を発酵させて作る)のような調味料を意味していた。なぜ、それが現在のようなトマトケチャップを意味するように? 今回はそのケチャップの謎に迫りたい! マレー語、または中国語

          #125 Ketchupの謎に迫る。

          #124 Ellenは「勇気」を意味する?

          前々回の記事#122で触れた、The Dukeの映画の主人公の妻役の名前はHelenだったが、このHelenの別称としてEllenがある。愛称はNellyなどだ。今回は、このEllenについて、気になるところを書きたい。 Ellenは勇気? 実はこのEllenという名前、以前から気になっていた。昔の英語の教科書に出てきた印象深い名前だからである。 そのEllenが、堀田先生のVoicyで人気の高かったBeowulfの回で突然出てきて驚いた(その回は、"Wyrd oft

          #124 Ellenは「勇気」を意味する?

          #123 細胞という意味でのcellのことはじめ

          lacolacoさんが、新しくcellの項目などについて記事を書かれた。そのため、cellの由来が一部で話題となっている。それは単語cellが「(修道院の)独居室」の意味からドラゴンボールのセル、じゃなかった、「細胞」という意味へと広がったことが英語語源辞典こと、KDEEに示されていることに端を発している。本記事では、どのようにして、cellが独居室から細胞へと意味を広げたか探ってみたい。現状では、蜂の巣との見た目の類似性から?というのが、本記事の結論となっている。 N.

          #123 細胞という意味でのcellのことはじめ

          #122 映画「The Duke」(ゴヤの名画と優しい泥棒)を観た

          連休は映画を観たいと思っていたので、何をみるか考えていた。実は見逃していたGreen KnightがAmazon Primeで見れると知ったので、それも楽しみだと感じたが、その前から気になっていた「The Duke」(邦題は「ゴヤの名画と優しい泥棒」)を観た。一つには、英国北部が舞台なので、久々にそのあたりの方言を聞きたかったというのもある。 結論としては、大満足だった。ただ、映画を観た後で、さまざまなレビューサイトを見た中に「子どもにとっては、全くもって退屈だろう」という

          #122 映画「The Duke」(ゴヤの名画と優しい泥棒)を観た

          #121 bookの複数形は昔beekだった? ではfriendは?

          宗宮(2024)「歴史をたどれば英語がわかる ノルマン征服からの復権と新生」の古英語の章を読んでいたら、興味深い記述に出会った。 ・・・おっと、最後の方にbookとfriendもまた母音が変化するタイプだったことがさらっと載せられている。こんなときはすぐに堀田先生のBlogである。探してみる。 bookはすぐに見つかった。やはりboc-->becと変化する。foot-feetと同じである。これが今に続いていたら、bookの複数形はbeekだったかもしれない。 ではfrē

          #121 bookの複数形は昔beekだった? ではfriendは?

          贅沢をしました。

          贅沢をしました。

          #120 "I'm hungry." "Me too"のMeは間違いか。

          前回「英語教育」の11月号の記事について触れたが、同じ号のQuestion Boxでは、「me tooのmeはなぜ目的格なのか」という質問が載っていた。"I'm hungry."に対する答えだったら、"I'm hungry, too."となるので、主格のIを使った、"I too"ではないかという理屈である。記事は3ページ程度にわたっており、かなり丁寧な回答となっている。 記事では、権威ある英語辞書であるOEDの、meの項目の第5義では主格Iの代役を務めるmeに関して、「口語

          #120 "I'm hungry." "Me too"のMeは間違いか。

          #119 「英語史の散歩道」読んだメモ

          大修館書店の雑誌「英語教育」10月号から「英語史の散歩道」という連載が始まっている。筆者は宗宮喜代子先生である。第1回は「定冠詞の誕生」で第2回は法助動詞の誕生だった。第1回は実はa friend of mineとつながるので、そのつながりも含めてreviewする。 第1回 定冠詞の誕生 第1回では、定冠詞の誕生について触れられているが、興味深いのは、ノルマン征服により「屈折体系が崩壊した」ことに端を発するという説明である。 古い英語では、形容詞は、特定と不特定の場合そ

          #119 「英語史の散歩道」読んだメモ

          #118 I-my-me-mineのうち、myとmineはどっちが古い?

          Voicyの言語系チャンネルの「英語の語源が身に付くラジオ」は1回目から聞いているが、先日、mineに関する放送があった。 この配信内容に関するクイズとしては、「myとmineはどっちが古い?」となるが、クイズとしては、普通みんなが考えるのと逆の答えになる場合が盛り上がる。そう考えると、mineが古い!となるだろう。 実際その通りで、mineからmyができたと言われている。上の放送を聞いていただければわかるが、mineは150年ぐらい前まで母音とhの前で「私の」という意味

          #118 I-my-me-mineのうち、myとmineはどっちが古い?

          #117 friendの綴りなどの歴史について

          a friend of mineという表現に関して、しばらく一部で話題となっている(英語だったら現在完了進行形を使いたいところだ)。もう少し詳しく言うと、$${\textit{*a my friend}}$$はなぜ正しくないとされるのかという話題である。それに関連する記事の第1弾である。今回は覚書に近い。 OEDでのfriendの項目 Oxford English Dictionaryこと、OEDでfriendの項目が開放されていた。楽しくなってずっと見ていた。この辺りが

          #117 friendの綴りなどの歴史について