いじめられっこの今

わたしは小学校・中学校といじめを受けたことがあります。

コソコソと悪口を言われたり
無視されたり
体育館シューズを捨てられたり
わたしの悪口を書いて回した手紙を拾ったり
ぼっちで席に座っていたら、いじめっ子たちに席を囲まれ、「お前うちらの悪口言ってたらしいな。」と濡衣を着せられ罵声を浴びせられたこともあります。

わたしは地方の出身で、大学進学とともに大都会へ出てきましたが、地元に戻って生活したいと思ったことは1度もありません。

それは、都会の方が魅力的だとかいうよりも、単純に「あの頃のことを思いだすような人たちに会いたくない」という気持ちが強いです。

今現在、わたしは大学時代の友人にも恵まれ、都会で結婚し家庭を築き、平凡ながらもしあわせに生活しています。

しかし、やっぱりあの時のことを思い出しては胸をグッと掴まれるような何とも言えない感情に襲われることがあります。

その度に「わたしの偉そうな喋り方が気に触ったんだろうな。」とか「わたしが人との距離感の取り方が下手で、嫌だったんだろうな。」とか、「あの時期太っていたから、気持ち悪かったのかな。」たくさん自分に原因を探しました。

それが原因で、至って普通の体型だったのにも関わらず、ずっと太ることへの恐怖心が強く、高校生のときには摂食障害にもなりました。

○いじめというのは、その人のその後の人生にも大きなダメージを与える
ということをわかってくださると思います。

「自分自身にいじめられる原因があったんじゃないか」と思っていたわたしですが、保健室の先生として働く今、【いじめられている子は絶対に悪くない】ということを忘れてはいけないと何度も自分に言い聞かせています。

人はどんな理由があろうとも、人をいじめることは絶対にしてはいけないし、

どんな理由があろうとも、いじめを受ける理由にはならないのです。

そうやって思うことは、あの時いじめられていた自分を少しずつ許していけるような感情になります。

特に中川翔子さんの「死ぬんじゃねーぞ!!」という本には、【いじめられている君はゼッタイ悪くない】と書いてあります。

わたしはそのタイトルを見たときに涙が出たし、あの頃のわたしに、だれかそう言ってほしかった。

だからわたしは、保健室の先生として、いじめられている子に出会ったら必ずその言葉をかけてあげたいと強く思います。

もし、今いじめで悩んでいる人がいたら、まずはだれかに助けを求めてください。

家族でも先生でも。できれば大人に。

思春期には、「大人は何もしてくれない」と感じることがあるかもしれませんが、大人になった今のわたしにわかることは、大人はあなたが思っているより、裏であなたを助ける方法を考えています。

もしかするとすぐに動いてくれない分、「全然何も変わらないじゃないか」と苛立つこともあるかもしれません。

でも必ずあなたを守りたいと思っている人はいます。

11月は自分で命を断つ人が増える月だそうです。
どうかどうか、生まれてきた奇跡を自分の手で消さないでください。

保健室より愛と祈りを込めて。

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