見出し画像

内部留保という言葉から、賃金が上がらない原因を考える

内部留保

 資本家や銀行から調達したお金で資産を運用し、そこから生まれた利益を会社の中に溜め込むこと。


 よくこの金で賃金を上げろよ!なんていう人が多くいるが、この資金から、利息や配当を払う(支払日によるが)余力を残しておかないと、投資家からの信頼が低下し、連なって倒産してしまうかもしれない。 
 余力は残しつつ、利潤を追求し、更に会社を大きくするために、利益を生み出す資産に投資(設備投資)をすることが優先。
 資産を運用して利潤を生み出す仕組みを作り、従業員を動かすのが会社であり、従業員の賃金を上げて国民の幸福度を上げるのが会社の目的ではない。
 また、賃金を増やしても心までコントロールできない従業員が利潤を生み出す源泉になってくれるとは限らない。このことから、会社が信用しているのは、お金を提供したり、貸してくれる投資家であり、自分たちが運用する資産、ひいては自分たちが構築するシステムである。
 従業員に還元するよりも先に投資家や資産にお金が配分される。つまり、信頼されてないと考える。別に、従業員の給与をあげなくても、あまり退職することはないし、日本人の人間的な特徴によってがんじがらめにすることが可能だから、そこまで金を回さなくてもいいという構図も出来上がっている(と思う)。
 実際に、国も企業も、目の前の利益を上げることに精いっぱいで、従業員の給与を上げることは二の次になっている現状だ。となると、人件費を削減するために、近年、よく言われている、AIに職が奪われるということが本当に起こるかもしれない。
 自分を見失うまで、身を粉にして、働いた時間が無駄にならないように、暇な時間を無理やりにでも作り、自分の今後を考える時間も必要なのではないかと考えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?