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播磨陰陽師の独り言・第523話「ハリウッドの時代劇」

 NetflixとAmazonプライム・ビデオは入っていて、いつもオンデマンド配信を楽しんでいます。これで良いやと思っていたら、何とDisney+のみのハリウッド時代劇『将軍』が、世界的にヒットして話題になっているではありませんか。
 昔、テレビでやっていて、三船敏郎さんが出ていたあの『将軍』を、真田広之さんがリメイクした作品です。もちろん、プロデューサーも真田広之さんです。アンナ・サワイさんが細川ガラシャ役で出ています。この人、最近、やたらハリウッド作品に出てるなぁと言う感じです。
 日本から大量のスタッフと出演者がハリウッドに移動して、オープンセットで撮影したそうです。
 少し前、ハリウッド制作の時代劇『ラストサムライ』や『47Ronin』がありました。どちらも面白かったですが、何だか妙な日本でした。しかし、今回の『将軍』はかなりリアルな時代劇です。予告編を見ただけですが、不満な部分や笑えるような表現はありまさんでした。そう言えば、少し昔のことですが、ハリウッドに進出した千葉真一さんが主演の『激突』と言う時代劇もありました。この作品はスタントマンの多くが中国系の人だったため、大量の人が戦っていてもサムライには見えませんでした。
 さて、今、世界では『将軍』に対する評価が高く、あちこちで話題になっていました。オリジナルの『将軍』は、米国にはじめて日本の文化を本格的に紹介した作品だそうです。それまでのハリウッドでの日本の描き方は、何だか妙過ぎて話にもなりませんでした。
 時代劇でも本格的な作品の多くは海外で撮影していることが多いので、ハリウッド制作でも良いかなと思います。
 特に武器の表現がハリウッド制作の方が良いと思います。と言うのは、本物を時々使うからです。銃器にしても爆発にしても、チャチなオモチャではなく本物が登場します。そして刃物の多くも、アップには本物を使います。
 日本の時代劇の悪いところは、刃物を竹光たけみつで代用することです。これだと速く動かしたら先がブレてしまい、微妙に揺れるのです。それを見たら、すぐにシラケます。しかし、ハリウッド制作の時代劇では刃先がブレないのです。だからなのか、切る時の迫力が違っています。また、アクションそのものも、ハリウッドが今までの日本の殺陣たてを知らないからか、とても斬新です。しかも殺陣に美しさを求めていないのか、さもなくば感性が違うからか、戦い方が泥臭くてこちらもリアルで新しい気がします。日本で作られる時代劇も、これらハリウッド制作の時代劇の影響を受けて、新しい表現になったら良いなぁ。美しい形式美も好きですけど。

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