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不幸のすべて・第三十話「不幸に向かう時の対処」

 前回は、

——寿命を縮めるような思い出からあなたの人生を解き放つ必要があります。

 で終わりました。では、具体的にどうすれば良いのでしょう?
 それには、まず、不幸な情報をあなたの周りから削除することが先決となります。
 あなたが知らず知らずの内に行っている不幸な付き合いを停止し、さらに不幸でネガティブな思い出を持つ物を身の回りから締め出すのです。これを〈身辺しんぺんを整理する〉と言います。身辺の整理はあなたが幸福になるためのとても重要な作業となります。
 その時に、これから先、あなたが使える時間・金額・要素その他をチェックしてください。
 人生が崩壊する方向、つまりは不幸へ向かっている時は本人の心に余裕がありません。すべてが後手後手とまわり、何事につけ上手く行かなくなるのはそのためです。
 何度かこのブログにも書き来ましたが、手足に細かな傷が出来るのは注意力が散漫になるからです。注意力が散漫となった時は、心の余裕を取り戻し、現状を把握しなおす必要があります。
 播磨陰陽道では、負けいくさの軍隊を立て直す時に、この〈現状の把握〉を行います。兵力は何人で、武器・食料はどのくらいあって、怪我人の程度などを確認するのです。ここは大河ドラマのタイトルではありませんが〈天地人〉が最も大切だとされています。
 天地人とは、

——天の時、地の利、人の和。

 のことです。
 天の時とはタイミングを意味します。つまりは呼吸のことです。
 地の利とは地形に対する姿勢を意味します。この地形に対する姿勢とは、どのような足場で、どのような動きが可能かとか、川や山に対する戦略を意味しています。

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