見出し画像

不幸のすべて・第三十二話「心力の鍛え方」

 前回は、あなたが幸福になる為には基礎的な心力しんりょくが必要ですと書きました。今回はその続きですね。
 無関係に思うかも知れませんが、基礎的な体力はその人の意思の強さに関係しています。しかし、体力のある人は意思が強いかどうかは別として、とても強情な心を持つ場合の方が多いです。これはその人の心のあり方に体力そのものが影響しているからです。
 体力の強い人は、その体力の強さを武器にして〈意思の強さ〉に変える必要があります。また、体力のない人はどこかで基本的な体力をつける必要があります。
 しかし、体力をつける必要があるからと言って、ひたすらバーベルを持ち上げたり腕立て伏せをする必要はありません。
 体力があると言うことと無闇に筋肉的なパワーを持つことは基本的には無関係です。
 理論を理解して、自分の体を効率良く鍛えなければ、それは意思の強さに変わりません。ましてや幸福を得ることなど遠い世界のまるで夢物語のようなものに過ぎなくなるのです。
 そして、心力も効率良く鍛えなければ、やはり無駄になります。様々な流派では、時々〈心力を鍛えるため〉と称して無意味な修行を繰り返します。もう何百年も前から無意味な修行を繰り返しているようですが、偶然に心力が強くなることはあっても確実性に欠けています。
 播磨陰陽道には多くの流派がどのような失敗を繰り返すのかについて様々な伝えがあります。しかし、それらについてあれこれ言ったりはしないことになっています。
 知っていることと、それをあえて言うことは違うのです。口は厄の門ともありますので他流他派は批判しませんが、他者を良く知れば播磨陰陽道の言っていることが感覚的に理解出来ると思います。

ここから先は

2,331字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?