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竜の国の探偵事務所【第1話】

あらすじ

馬車の事故で両親を亡くしたハルトヴィン(ハルト)。

両親の家に居候をしていた冒険者で、年月を経て〝竜を堕す者〟とまで呼ばれるようになった、異世界から来た英雄・リュートと二人暮らしをするようになったハルトは、その後リュートが冒険者ギルドの資料室の片隅で開いた「探偵事務所」で、弟子兼助手として働くようになった。

周囲は皆「何でも屋」だと認識をしている中で、異世界で暮らしていた頃から探偵と言う職業に憧れがあったと言うリュートは、頑なに「探偵事務所」を主張して、冒険者間のトラブルや、周囲に住まう貴族間の争いごとの仲裁なども行っているのだが――。

【第1話】


 小さな町で、小さな仕立て屋を経営していた両親は、隣町の領主の娘のドレスの納品に出かけていた。

 前日からの雨で地盤が緩んでいた事と、少し前に町境に現れたと言う、火竜――魔獣リントヴルムを捕らえる為の争いで、幾度となく山の土壌が痛めつけられていた事。そんな理由の積み重ねが引き起こしたのが、その日の土砂崩れだった。

 規模も大きく、山道を通る幾つもの商隊や村人、冒険者たちがそこに巻き込まれた。

 ――僕の両親も。

「ハルト」

 町の集会所に運ばれた、泥だらけの積荷と、恐らくは村人の誰かがやってくれたのだろう、顔だけは綺麗に拭かれていて、だけど身体は冷たくなっていた両親の前で、僕は為す術もなく立ち尽くしていた。

「ハルト」

 もしかしたら、何度か名前を呼んでくれていたのかも知れない。
 僕はノロノロと顔を上げて、声の主と視線を交わした。

「……リュート叔父さん」

 それきり何も言えなくなってしまった僕を、叔父さんは、ただギュッと抱きしめてくれた。

「大丈夫だ、ハルト。俺は死なない」

 どうして、僕の言いたい事が分かったんだろう。

「死なないし、お前を一人にもしないから」

 僕が黙って、叔父さんの服を掴んじゃったから?
 それとも「一人にしないで」って心の中で叫んじゃったから?

「これからは、俺が家族だ――ハルト」

 その後の事は覚えていない。
 泣きじゃくって、叔父さんにしがみついてしまった事だけは覚えている。

 ……だから僕は、雨の日が嫌いだ。


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 デュルファー王国・副都ドレーゼ。

 政治色の濃い、貴族の館が集う王都ガイセとは違い、ドレーゼは別名ギルド都市とも呼ばれる、各ギルドの本部を構える街だ。
 そこには冒険者ギルド、商業ギルド、職人ギルド、医療ギルドがそれぞれ本部を構えていて、だからこそドレーゼは「ギルド都市」とも呼ばれるのだ。

 今年12歳になる僕は、そんな中、冒険者ギルド本部の二階にある資料室の司書見習いとして、日々お小遣い稼ぎに精を出していた。

 仕事の内容としては、依頼を受けて下調べをしたい冒険者の為に、ギルドが発行する身分証ギルドカードを預かった後、資料室の中へと入って貰う受付業務や、内容を写したい冒険者の為に筆記用具の貸し出しをしたりする事だ。

 もちろん、書き写し厳禁の資料もあるので、資料室退出の際は、不正持ち出しがないかを確認する事も兼ねている。

 僕が何故この年齢で、冒険者ギルド内で働いていられるのかと言う点に関しては、ひとえに叔父の名前に依るところが大きかった。

〝竜を堕とす者〟

 かつて災害級に指定されていた黒邪竜ニーズヘッグを退けたとして、S級冒険者リュートの名前は、副都や王都どころか、デュルファー王国中に知れ渡っていると言っても過言じゃなかった。

 ただ、僕の両親が亡くなった時に、リュート叔父さんは「冒険者稼業からは引退して、甥っ子ハルトヴィンの面倒をみる」と言い切って、ギルドどころか王宮をも慌てさせたのだ。

 僕はまだ小さかったから記憶は曖昧だけど、相当あれこれ揉めた末に、僕が成人年齢を迎えるまでの「休業」と言う扱いで落ち着いたのだと、後から聞かされた。

 そして、休業だからとデュルファー王国を出て行かれるのも避けたいとの上層部の判断で、冒険者ギルド内にある資料室の室長と言う、一見すると楽に見える地位を提供して、国内に引き留めたと言う事だった。

 もっとも、そこに関してはリュート叔父さんは、たまに「騙された」と、苦笑交じりに愚痴る事がある。

「俺は『探偵』になりたいと言ったのであって、資料室で、表沙汰に出来ない様なお悩み相談を聞く事を受け入れた訳じゃないんだ」――と。

 探偵と言う職業は、僕は初耳だ。
 何でもリュート叔父さんが昔住んでいた所であった職業だとかで、分かりやすく言うと、貴族や平民の枠に囚われずに、揉め事を解決する人と言う事らしい。

 何でも屋だろ、と周囲から言われるたびに苦い表情かおを浮かべていて、いつかこの名称と職業をこの地に根付かせてやる! などと変に息巻いているところをみると、とても〝竜を堕とす者〟と称えられる様な英雄には見えない。

 僕はまあ、どっちだって構わない。
 リュート叔父さんの役に立てれば、それで良いんだから。
 僕が頑張れば、もしかしたら僕の成人するよりも早く叔父さんが冒険者に復帰する事だって可能かも知れない。

 だから学校も飛び級で卒業したし、叔父さんの仕事をあれこれ手伝ったりはするんだけど「子供は余計な心配をしなくて良い」と、リュート叔父さんはいつも僕の進路の事はぐらかしてばかりだ。

 多分、僕にはリュート叔父さんの様に冒険者として竜を叩きのめす程の才能がないからだろうな。
 そんなことはない、と言わずに「ない方が良い」と叔父さんも言うからには、そう言う事なんだろうなと思う。

 だから僕は「探偵」を目指す。
 きっとリュート叔父さんも、その方が喜んで応援してくれる。



 冒険者ギルドの資料室は、裏でひっそりと「リュート探偵事務所」も兼ねている。
 未だ、知る人ぞ知るの事務所で、やってくる依頼人も、いわくありげな人物の、いわくありげな依頼ばかりだけれど。

「――よお、ハルト! おまえの叔父貴は、どうしてる?」

 そして今、目の前には、そんな「いわくありげな常連依頼人」の一人が、満面の笑みで立ち塞がっていた。


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 実は僕とリュート叔父さんとの間には、血の繋がりはまったくない。

 どこまでが本当の事かは、今となっては確かめようもないけど、何でもまだS級冒険者として有名になる遥か前に、山中で「行き倒れていた」リュート叔父さんを、僕の両親が助けた――叔父さん曰く「拾って貰った」と言うことらしい。

 僕の両親が「手のかかる弟みたいだ」と、笑って受け入れたとかで、だからこそ僕が物心ついた時には、リュート叔父さんは僕の両親を「義兄あに」「義姉あね」と気兼ねも裏表もなく呼んでいた。

 だから僕も今でも「リュート叔父さん」と呼ぶ。
 それで良いんだと、両親だって言ってくれるだろう。

「おーい、ハルト~?」

 目の前でひらひらと手を振られた僕は、来客応対が必要だった事を思い出して、そこでハッと我に返った。

「ああっ、すみませんギルさん!」

 火竜騎獣軍部隊長ギルフォード・リードレ。
 国内の治安維持を目的として組織された、武装警察集団の一角、魔獣である「火竜リンドヴルム」を相棒に、日々警邏けいら活動に勤しんでいる――筈なんだけど。

「リュートに用があって来たんだけど、いるか?」

 騎獣する竜の種類は様々にしても、竜にまたがって空を駆ける姿は総じて世の子供達の尊敬を集めやすい。
 かく言う僕だって、多少の憧れはあった。

 ……昔は。

「依頼の持ち込みなら、いらっしゃいます。女性冒険者との出会いが欲しくて街をブラつきたいだけなら、お留守です」
「いや、いるんじゃねぇかよ、それ!」
「叔父さんから、そう言えと言われている事を申し上げているだけですから」
「かーっ、ヤな教育が行き届いていやがる! おまえ、そんなオカタイコトじゃモテないぞ?」
「不特定多数のどうでいも良い子にモテるより、たった一人の自分が好きになった子にモテたいです」
「おまえの年齢としで、そんな潤いの足りない寂しいコト言うなよー。何なら若い女の子がいっぱい来る店に今度連れて行ってやろうかー?」

 今、僕の騎獣軍への憧れが風前の灯火になっているのは、ひとえにが原因だ。

 見た目20代後半(実際は知らない)で、泣く子も黙る、火竜騎獣軍の部隊長まで務めているくらいなのだから、軍人としての実力はある筈と思うんだけど、僕が知っているのは、目の前で軽い口調でヘラッと笑う、この人のこの姿だけだ。

「いいです、間に合ってます」

 黙っていれば、街を歩く年頃の女の子の視線が向くくらいには、整った容姿の人だとは思うんだけど……とにかく、性格が残念なのだ。
 僕はだんだん、真面目に答えるのが馬鹿らしくなってきて、そこでうっかり雑な答え方をしてしまったかも知れない。

 冒険者と軍人は、魔獣討伐の現場でかち合う事も多いらしく、どちらかと言うと仲の良くない人たちが多いらしいし、本人たちも憎まれ口を叩き合っているけど、僕から見れば叔父さんとギルさんは、普通に「仲が良い」と思う。

 叔父さんは「ギルフォード」と呼び捨てているし、僕の「ギルさん」呼びを許容しているところから言っても、間違ってはいない筈だ。

 そしてそんな僕の塩対応には見向きもせず、ギルさんは、むしろ更に喰いついてきてしまった。

「えっ、何だよもう誰か意中の子がいるのか⁉ 他言無用にしてやるし、何なら手だって貸してやるから、教えてみろよ? リュートに内緒ってんなら、それも構わねぇぜ?」
「いやいやいや!  ナナメ上の方向に走らないで下さい!  僕には必要ないって言うだけですから!」
「遠慮するなって! このギル――」

 その瞬間「ゴン!」っと、清々しいくらいに良い音が辺りに響いた。

「……ハルトに阿呆な話をするな、この不良軍人」

 どうやらリュート叔父さんが、ギルさんの頭に思い切り拳骨を落とした…と、気付くのが遅れてしまった。
 哀しいやら悔しいやら、僕には見えない間の出来事だったからだ。

「ってぇ……おまえ今、手加減したか⁉ してねぇよな⁉」
「手加減していなければ、おまえの頭など今頃ミンチだ。良かったな『優しい資料室のお兄さん』で」
「……お兄さん?」

 資料室の奥から顔をのぞかせた、真顔で首を傾げるリュート叔父さんに、ギルさんがこめかみを痙攣ひきつらせている。

「おまえ、俺より図々しいんじゃないのか、リュート」
「隙あらば冒険者ギルド内でナンパに勤しむ不良軍人…いや『自称・お兄さん』に言われる筋合いはない」
「誰が『自称』だ、ふざけんなよてめぇ」

 ……何だかいつまでたっても終わらない気がしてきたので、僕はそこで聞こえるような咳払いを、わざと入れる事にした。

「んんっ! 叔父さん、ギルさんがご用がおありみたいですよ」

 最後「……今日は」と付け足したところで、ギルさんがガクっと僕の目の前の机に突っ伏した。

「そーゆーさぁ、一言多いの? それ、ぜってぇリュートの影響だよな。直せ直せ。でないと、好きになるたった一人さえ見つけられなくなるぞ。どっかの休業中の冒険者みたいに、いい年してオンナの影さえ見つけられなくなるぞー」

 結局、どうやっても女性の話からは抜けられないらしい。

 僕がふと叔父さんを見れば、叔父さんは「誰彼なく声をかけて、結局全員にフラれる不良軍人と一緒にされたくはない」と、憮然とした表情でそっぽを向いていた。
 うん。まあ、何だかんだ言って気安い関係オトモダチなんだよね、この二人。

「……で、ハルトの言う通り、真面目な話なんだな」
「ああ。ザイフリートの親父おやっさんからの、内密にして真面目な依頼」
「分かった。受ける受けないは聞いてからにせよ、とりあえずは奥で話を聞こう」

 ザイフリート、の名を聞いた叔父さんは、一瞬だけ眉をひそめていたけれど、すぐにそれは覆い隠して、ギルさんに資料室の奥に来る様にと促した。


 アンヘル・ザイフリート軍団長さんは、ギルさんが「親父おやっさん」と呼ぶことからも分かるように、僕の父さん、母さんの年代に近い人だ。
 そして、火竜騎獣軍の軍団長。つまりはギルさんの上司にあたる人でもある。
 特徴と言うか、パッと見、僕が今からどう鍛えても、ああはならないだろうな、と言うくらいに体格が良い。
 なるべくして、騎獣軍の軍人になったと、十人中十人が考える人だ。

 リュート叔父さんも「竜を堕とす者」なんて言われているけど、剣と魔力のなせるわざだと本人が言うように、叔父さんの見た目は間違いなく今の「資料室の司書」の方がしっくりきている。

 本気か冗談か、軍団長さんは叔父さんと対局の位置に立つみたいな二つ名「竜も避けて通る男」なんて言われたりしているらしい。
 
 ギルさんがあっけらかんと「堕としたり、避けて通ったり、竜にとっちゃ、二人とも疫病神だろうよ」なんて笑うから、僕は今更叔父さんも軍団長さんも、怖いと思うことがないんだけど。

 そんな話を笑ってするギルさんも、実は結構度量の大きな人だろうと思うだけだ。
 リュート叔父さんはいつも「無駄にギルフォードを褒めるな。調子に乗って、あとが面倒くさい」なんて言っているから、僕は叔父さんを優先して、心の中でそれは思っているだけだけど。

 いずれにせよ、ザイフリートさんは軍人たちどころか、冒険者たちの間でだって、顔も名前も知られた人なのだ。
 頼みがあると言われれば、叔父さんだって断りにくいに違いなかった。

 僕は資料室の扉に「来客中。閲覧希望者は呼び鈴を」と書かれた札をかけて、資料室の奥にある叔父さんの仕事部屋に、ギルさんを案内した。

「珈琲、入れてきますね」
「酒でもいいぞ」
「いいわけあるか、この不良軍人。ハルト、水でいい」

 僕の「珈琲」に対して、間髪入れずにこの返答。
 うん、やっぱり仲が良い。
 僕もこんな風に気楽に話せる友達を、いつか作りたいな。

 そう思いながら、僕が部屋の隅で珈琲の用意を始めていると、ギルさんも、別に僕がこの部屋にいて聞いている分には問題ないと思ってくれているのか「早速で悪いんだが」と、応接ソファに腰を下ろすなり、話し始めていた。

「今回はどうやら、ザイフリート家のお家事情が絡んでいるみたいでな」
「軍団長の個人依頼なのか」
「はいでもあり、いいえでもある。親父おやっさんの実家が辺境伯家だってコトは、おまえも知っているだろう」

 確認をしているかの様に、リュート叔父さんをギルさんはジッと見ていた。
 叔父さんは口元に手をやりながら、一瞬だけ天井に視線を投げていた。

「……おい、リュート」
「……俺が貴族事情に疎いのは、おまえだって分かっているだろう」
「まあ……それは、そうだが」

 叔父さんの出身がこの国じゃなくて、ましてや誰も知らない「異世界」と呼ばれる場所である事を知っているのは、僕と僕の亡くなった両親、あとはこの目の前のギルさんだけだ。

 僕の両親に行き倒れ状態で拾われるまで色々大変だったらしく、本来であれば異世界からの訪問者は研究対象として王都王宮での滞在を余儀なくされるところ、絶対にイヤだと言い張って、結果として僕の両親も口を噤んだんだそうだ。

 ギルさんにバレたのは、一緒に魔獣狩りの現場に出くわしたときに「ちょっとしたトラブル」があった結果だとかで、そこで何があったのかは、両親が叔父さんを「拾った」理由と同様に、僕は知らない。

 僕にとってリュート叔父さんは、尊敬出来る冒険者。
〝竜を堕とす者〟
 それで良いと思ってる。

 そんなだから叔父さんは、王家や貴族の名前や力関係なんかには、まるで詳しくない。
 何なら学校で最低限は習った、僕以下じゃないかと思うくらいだ。
 僕とギルさんの何とも言えない視線を受けた叔父さんは、ちょっとバツが悪そうに、咳払いをしていた。

「と、とは言え、辺境伯家の何たるかは、今、思い出したぞ」
「思い出さなきゃ分からねぇのかよ」

 呆れたと言わんばかりに、ギルさんが眉をひそめている。

「辺境伯は、貴族の称号の一種。よく『田舎の貧乏貴族』と勘違いされているが、実際には軍事上重要な辺境地域に置かれた長官職、侯爵とほぼ同等の扱いを受けている。親父おやっさんは、東部にあるザイフリート辺境伯家の三男。三男じゃ家は継げねぇから、領館を出て火竜騎獣軍に入った。思い出したか?」

火竜リンドヴルムに限らず、国を守護するあらゆる騎獣軍の軍団長は、高位貴族家の中から選ばれる……だったよな。いざと言う時に理不尽な命令を振りかざされたり、命令を聞かない連中が出て来ないようにと」

「まあ、たまに家柄だけで選ばれて、実力も人望もないヤツもいたりするけど、親父おやっさんは別格。王宮の王子たちさえ頭が上がらんと、もっぱらの噂だ」

 そうだった、とリュート叔父さんが頷いているところからして、多分この段階でようやく、思い出したっぽかった。
 僕ですらそう思うくらいだから、きっとギルさんは最初から気付いていただろうな。

「そ、それで、軍団長が何に困っているんだ。話が思い切り逸れていたぞ」

 本題に戻せと言わんばかりの叔父さんに、ギルさんは一瞬目を細めていたけど、それ以上の愚痴も解説も、今は言うまいと思ったみたいだった。

「まあ、俺も話が逸れたのは本意じゃない。おまえが、あまりに覚えていないものだからビックリしただけだ。――で、本題なんだが」
「あ、ああ」

 形勢不利とばかりに表情かお痙攣ひきつらせているリュート叔父さんに、ギルさんはテーブル越しにグイっと顔を近付けていた。

「今、火竜リンドヴルムに限らず各騎獣軍の間で、卵や幼体の不正取引が噂されているんだ。しかも、容疑者の一角にザイフリート辺境伯家が上がっている」
「⁉」
「公の機関とは別に、公平な目で探っては貰えないかと言うのが、親父おやっさんの要望だ」

 頼まれてくれねぇか?
 そんなギルさんの真摯な声に、リュート叔父さんは一瞬、言葉を失っていた。


第2話:https://note.com/karin_w_novel/n/nb1aea42e4443

第3話:https://note.com/karin_w_novel/n/n28c6f7a293cb


#創作大賞2024 #漫画原作部門

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