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土台作りの大切さ 〜Number掲載を振り返って〜


ご無沙汰しております。



3月にNumberさんに取り上げて頂きましたが、想像以上の反響・反応を頂きました。フォロワーさんより、Yahoo!トップニュースにも載ってる!と教えて頂きました。


沢山見て頂いたり取り上げて頂き、関係者の方々や反応を下さった方々、本当にありがとうございました。




今回、私が伝えたかったことの中には記事の中にもあるように、「人生で大切な瞬間は今だけではない」というものがあります。


学生の間に結果を残すこと・残したいという思いは素晴らしいことです。
私も、全国トップレベルではなくともジュニア期に残した成績や数々の賞を頂いたこと、競技場の独特の匂いだったりいろんな合宿や試合、全国が決まった瞬間、テレビ中継で先頭を走っていたことなんかを思い出すと今でも戻りたいな~、と感じることもあります。
それは、その時の自分が結果を残すために全力で取り組んだ結果なので何も否定しないし、かけがえのない思い出だったと感じています。


でも、その先の自分のために今何が貯蓄できて、どんなことをしてあげるかを考えたらなお良かったな、と思います。


走ること以外で身体作りをしっかりすること

記事では食事制限にフォーカスして伝えて頂いていますが、もっと詳細に言えば基礎の動きづくり(補強・ハードルなどさまざま)だったり、走ることだけにこだわりすぎないことにも意識を向けることが必要でした。

基礎の動きをコツコツ身に沁みこませることは、身体が成長しきったころの最大出力や、培ったスタミナやスピードを最大限に良い状態で発揮することに繋がります。

また、私のコンテンツでは耳タコな「食事」をはじめとし、これらの基礎づくりは自分の今後の土台となるものです。

当時は土台なんていらなくて走るためには練習でのスタミナが全て、と思っていました。
中学生までの間は正直、よっぽど怪我しやすい体質でなければ走ることだけで押しきれますし、結果もある程度まで出ます。
けれど高校生以降になると、どれだけこの土台をしっかり作っていたかで大きくその後の成績が変わり、しっかり記録に現れます。
私が一番影響するな、と思うのは、スピードのアップダウンがあるレース展開です。
全国レベルになると、中学生でも最初ゆっくり→後半にかけてどんどんペースが上がっていく展開も多いです。大人みたいな試合をします。
スピードを出していくとき、どれだけ良い動きや足さばきのまま上げられるか。これは、土台がきちんとしていないといくらスタミナがあっても対応できません。

だから、ある程度まで行った後、さらにその上のラインを越えられるかどうかは土台の強さに関わっているんですね。

これも、当時に考えながら出来るともっと良かったな、と思いますが、それらが必要と理解していても常に走る練習をしていないと不安で仕方なかったしそれらしか頭になかったので、なかなか難しかったです。


なのでぜひ、中学生や高校生の子たちにはこの「土台作り」を意識して取り組んでほしいなと思います。




それと、余談ですが記事では母親のことも少し書いて頂いています。


私の得意なことを早くに見出してくれ、休日も仕事で帰りが遅かったりと多忙な中でも毎日早朝に車でグラウンドまで連れて行って練習を見てくれました。毎日私に合ったメニューを考え、休みの日にも私の練習に時間を割いたり遠くまで試合に連れて行ってくれたり、私が食事制限を始めた時でもずっと「食べた方が良いよ」と心配してくれていました。

先日、大学にてスポーツに関する講義を受けた際、スポーツを行う子どもの母親の悩みでは「道具の費用が高い」「自分の時間が取られる」「休みに出なければならない」などの項目が高得点として挙げられていました。

当時は何も考えていませんでしたが、すべて当たり前のようにやってくれていて、熱心に指導してくれた母の事を思い出しました。


また、記事中に書かれている「中学生の頃のとある指導者の方」について、確かに私が当時に受けた指導は誤ったものでした。今後、同じことを繰り返してはいけないと強く感じます。
ただ、それが私に起こった故障などの全ての原因の100%、という訳ではありません。結果を残すことができなかったのはそもそも私の実力不足です。



ただ、食事については、どんな人の言葉も当時は聞き入れる事は出来ませんでした。
母をはじめ、大会で会う他校の指導者の方、高校の頃の監督にも「ちゃんと食べて」「体重が増える事や筋肉がつく事はいいことなんだよ」と言われていても、「自分にそれが必要」という根拠が必要でした。


誤った考えについて気が付くことができたのは、記事にあるように別の男性指導者の方に、病院での採血結果や当時の健康状態などをもとに分析して頂いた、高校3年生になる手前の時期でした。科学的な分析を経て、そこでやっと自分に必要なことを理解しました。
やはり一回中学生の時期にこの無理な減量方法で成功体験を得てしまうと、そこから次の指導を受けるまで考えを変える事はなかなか難しかったです。

なので、もしこのような状態に陥ってしまったら、まずは詳しい指導者の方や、可能であればスポーツドクターに指示を仰ぐことが一番であると思います。

なぜスポーツドクターかと言うと、その道の専門医である事はもちろんそうなのですが、他のお医者さんに「体重を増やそう」と言われても、「いや、私はスポーツをしているんだから体重が増えると困る!普通の人と一緒にしないで!」と考えてしまう選手もいると思うからです。私がそうでした。

いくら食事が大切だと言われても、自分の状態を把握できていなければ、また、食事を増やすことが“自分にとって”必要なことだという認識がなければいくら「本当は必要なこと」を言われても信用できません。



ただ、こうした食事制限は当然リスクを引き起こしますが、一回ボロボロになってしまってもその後に適切な方法を取れば必ず復調する事は出来ます。

ぜひ、視野を広く持って検討してみて下さい。

そして、少しでもジュニア選手やランナーに対しての専門知識を持つ方が増えますように。



また、話は戻りますが今回記事に名前を出させて頂いた方以外でも、小中学校の頃に熱心にご指導下さった競技関連の先生方、高校の顧問の先生や実業団のスタッフの方々、いろんな方の支えがありました。この場を借りて感謝申し上げます。

※ちなみに途中で母や中学時代のコーチのことについても言及しましたが、理由としてはあまり良い気のしないコメントを見かけたからです。そのため、少しだけ補足させて頂きました:)




最後になりますが、今回、特に有名選手ではなかった私にこのような機会を頂けたことを大変嬉しく思っています。

これからも競技活動での出来る限りの発信やサポートをはじめ、講義で学んだこと、事務所のお仕事だったり大学での勉強など現在取り組んでいること全てにおいて変わらず、少しずつ進んでいこうと思います:)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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