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夏目漱石『それから』

高等遊民を気取った親のすねかじり男が「ぼく、あいつ(古い友人)の妻、好きかもお」と思い始め、確か小石川辺りにある彼らの邸宅にストーカーのごとく現れる。本郷やら神楽坂やら大曲やら飯田橋やらをえっちらおっちら歩き回り、「キミは新聞記者などやって労働の奴隷になっているから妻を幸せにできない」「いやいや別にあの女がホシイとは言ってないんだけどサ」だのと脳内でぐるぐるし続けること約250ページ。驚きおののくほど話は進まない。しかしとうとう太かった実家にも翳りが見え始め「そろそろ働けよ」な窮地に、女を奪うチャンスが重なる。さてどうする。そして世界は〇〇色に染まり……!

そんな感じだった気がします。

大人になってから読む夏目漱石は最高にしょうもない。
呆れ果てながら読むのが楽しいですよ。

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