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教科書改訂!中等部に見る学力の二極化

中学生の教科書が改訂されてから、ちょうど半年が過ぎました。その内容の激変ぶりに関係者は大慌てでしたが、実際は
想像以上に深刻です。



◆ 中等部の学力二極化


結論から申し上げると、

中間層がほとんどいなくなりました。

クラスのテスト点数をピラミッドにしたとき、かつて中間にいた子たちは「よくできる」か「落ちこぼれ」のいずれかに振り分けられてしまいました。

ダルマ落としで真ん中だけスコーンて抜いたみたいな、おかしなピラミッドになってしまいました。

半分ずつに振り分けられたなら不幸中の幸いと言えるかもしれませんが、中間層の子たちの9割以上が下位層になだれ込む形に…。

現状、著しい二極化は英語で顕著に見られますが、数学・理科も雲行きがアヤシイというか、完全に雷雲の様相です。暗雲立ち込めるとはまさにこのこと…!



◆ 英語の著しい改訂


わかりやすい改訂例を挙げると、

● 英単語
改訂前1200語 → 改定後2400語(小学校600語)
● 英文法
中1:be動詞・一般動詞・canは小学校復習扱い

といったところでしょうか。


生徒たちも超大変なんですけど、学校の先生方もめちゃめちゃ大変やと思います。生徒が理解してるかどうかなんてお構いなし。
とにかくテスト範囲までゴリ押しで進める!!

そらそうですよ、だって教科書は新しくなっても今の中1~3年生たちは、小学校の間は旧課程の教科書で勉強してきましたもの。おいて行かれる生徒が増えるのは当たり前なんですよね。

しかも授業時間は増えるどころか、コロナで圧縮されるばかり…
おいたわしや、学校の先生方…泣

そのセーフティネットとなるのが塾!
と言いたいところですが、どこの塾もこの混乱に乗じて保護者の危機感をあおり、集客に乗り出しています。

それで解決できるのは、お金のあるご家庭だけですよね。ぼくも塾屋さんなので他所のことを言えた立場ではありませんが、このままでは今まで以上に、

所得格差と学力格差の繋がりが強くなる一方。


でもこれ以上、学校の先生方の仕事を増やしたら、マジで死んでまうんちゃいますか。それなら負担の一部を、外注するというのはいかがかしら。



◆ 学力ギャップを埋めるために


こんなことを言うと自分の食い扶持を絞ってしまうことになりますが、ぼくは学校に出張補習に行きたいです。

部活が終わった後の1時間で良いので、家に帰って宿題をする時間、ぼくにもらえませんかねえ。授業形式で宿題した方が、絶対効率も学力も上がる気がするんですが…。

もちろん、無料というわけにはいきません。無料で責任は持てませんし、ボランティアに質の保証はありません。ある程度の担保は必要だと思います。

公立の学校に、そんな予算を割けないよ!

という声が聞こえてきそうですが、PTA会費で飲み会に行くくらいなら、きちんと子どもたちのために使ってもらいたいんです。
むか~しの学校関係者に毎年お中元とお歳暮を贈るくらいなら、バレーボールのポールにウン十万も払うくらいなら、週に1回、講師を招く方がよほど建設的だと思うんですけどねえ。

ぼくの地元近くの中学校では、一家庭あたり
年間6,000円も徴収していました。全校生徒300人いるとして、そのうち兄弟が2割いると考えても、

年間約150万円。
一体、何にそんなに使ってるんだか…。

でも、公の機関が私企業と結びついて、公のお金がそこへ流れていくのは多方面に問題があるんだそうです。飲み会には使っていいけど、子どもの教育のために使うのはマズイんだそう。なんのこっちゃ。


GIGAスクール構想が進んでいけば、1時間の補習を何百人もの生徒に届けることもできます。

仮に100人集まったなら、1人あたり50~100円もらえたら、十分まかなえます。個人から徴収するのは忍びないですが、生徒のためになるとはいえ、PTA会費をみだりに使い込むわけにもいきません。w

そうすれば、塾に行けない子どもたちも、勉強を諦めなくて済む。
そうすれば、少ない授業時間で詰め込まなければならない、学校の先生たちの負担も少なくて済む。


やっぱり、塾は学校に集約されていくべきですな。
誰もやらへんのなら、ぼくから始めましょ。

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