とある定食屋での日常@Rwanda
定食屋っていいですよね。うまそうな飯のにおい、山盛りにしてくれるおばちゃん。きれいな店でなくても、その土地のことを知るなら、まずその現地の定食屋と仲良くなるのが一番な気がします。
ルワンダでも飯は食います。当たり前です。でもやっぱりアフリカ、日本とは全然違った食文化だったりします。今回は少しルワンダの食事について書いていこうと思います。
ルワンダでの食事は基本的にはビュッフェです。なんだかうまそうなものがいっぱい並んでいます。おいしそうな鶏肉、なんだかわからないもの、ところかまわずとっていきます。さながら千と千尋の神隠し。最後にはサービスなのかなんなのかわからないんだけど、カレーみたいなやつもかけてくれました。いいやつ。
この鶏肉がとにかくうまかった。でも果てしなく食いづらい。ありえないほど手に汁がつく。また芋がうまい。ビュッフェといえば芋は外せない。むしろ芋がメインという説すらある。
また今回言った店は、町の定食屋的なノリでみんな相席です。前に座った現地人のおじさんがにこやかに「調子はどうだ」と聞いてきます。僕は鶏肉にかぶりつくのに必死です。
返答しようとした瞬間、骨が軽やかにしなって、僕の食べていた鶏肉がはねました。ズボンがソースだらけになってしまいました。現地人のおじさんは爆笑しています。僕はとても不快です。金輪際、飯中に話しかけてくる奴には鶏肉をぶつけてやろうと思います。
そうこうしているうちにあっという間に僕の皿から鶏肉や芋といった主役が消えました。ビュッフェだから僕は焦りません。おかわりすればいいのだから。
したり顔で、おかわりしようとした瞬間、ありえない形相でにらまれました。千と千尋だったら豚にされていてもおかしくなかったでしょう。大事なことで日本のビュッフェとは違うのが、おかわり厳禁だそうです。先にいうといてほしい。ためしにルワンダのビュッフェでおかわりしようと思うなら「豚にされる」覚悟をもって臨んでください。
どうりで僕の隣のおばさんはありえないほど山盛りで、「そんなにかけんの?」というくらい緑色のカレーみたいなんでおおわれたプレートを持ってきたわけです。そんなおばさんが、おかわりしようとしていた僕に見るに見かねてか、芋みたいなでかいやつを僕のさらに「どんっ」と4つくらい笑顔で乗せてくれました。
「やっぱり人のありがたみを感じるなあ。アフリカは人がいいって聞くけどほんまなんやなあ」とか思って、僕は感謝の言葉を述べて、それにかぶりつこうとしました。
すると、僕のズボンを汚したあのおじさんが「それは調理されていないから食べられない部分だよ」とまたも爆笑しながら僕につげます。
僕は状況が理解できずフリーズしました。山盛りカレーのおばさんはにこやかに、「そういうものよ」みたいなどや顔でゆっくりと自分の飯を食べています。
現地人の親切心だとおもったそれは、ただじゃまになった自分の食べかす的なもの、をおしつけただけだったのです。逆にはずかしい、現地ではこういうものなのかという気持ち半分、だまされたという気持ち半分。なんともやりきれない気持ちです。
僕が知らないだけで、もしかしたらこの国には「隣人には何でも渡せ」という言い伝えや風習があるのかもしれない(絶対違う)。今度からルワンダで飯時に僕の隣に座ったやつには鼻をかんだティッシュを渡すことに決めました。
そんなこんなでルワンダらしい食事を楽しんでいましたが、この国にはいろんな国の料理があったりします。中国人が多いので、中華料理はもちろん、日本料理、僕の働いているのはタイ料理、周囲にはなんとイタリアンもあります。
現地人の友人と話していると、彼曰くルワンダではIT系のスタートアップを立ち上げるよりも、Food系のほうがいいのだそうです。もちろん初期投資の大きさなどは日本と同様ですが、まだまだマクドナルドも展開していないような国なので、日本よりかはレッドオーシャンではないのかもしれないですね。
なんにせよ、その国に慣れるには、その国の生活に染まること。衣食住から、もっともっとアフリカを体に取り入れていきたいなあとよりいっそう感じました。でもやっぱり蕎麦食いたいなあ(笑)
大阪大学の理系学生(休学中) アフリカが足りないという言葉に魅せられ、ルワンダに4か月間のインターンシップに来ています。主にこっちでの生活で感じることを徒然なるままに綴っていきます。