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灰色の羊は温めてくれるのか

昨晩は軽く一杯やっただけなので、胃の動きは軽快だ
頭上を見上げると雲ひとつなく、文字通り空色の天井が広がっている
つい最近まで黄茶の葉をつけていた、木々からは冬枯れの乾いたにおいが漂ってくる

男:「もう、三連休の真ん中か」
ベランダに出て一息ついたとき、家中の洗濯機からは賑やかな脱水音が響いている

少し離れたところでは、小さな影が行ったりきたりしている
ぽっぽっぽ、鳩の声が鼓膜をつついてきた
ぴーぴーぴー、そう思った矢先、今度は洗濯機からの終了コールだ

順々に干された衣装は、太陽エネルギーを眩しく跳ね返している
男は端から衣装をつまんでいく、口元は軽くほほえんでいる
そして、最後の衣類にふれた、口元は一瞬かたくなった

五分ほどの外出仕度を終えて、再び最後の衣装をつまむ
男の頬は緩やかにこわばっている

裏起毛パンツはよく見ると灰色の羊のようにも見える
夜になる前に渇ききってくれるのだろうか

 〜 あとがき 〜

要するに裏起毛パンツも洗濯したけど、夜まで乾いてくれるのかな?
と若干、心配になったよという、創作文章の練習を含めての日記です。

・冬枯れ
冬枯れに関しては「影」を書こうと思ったのですが、鳩で「影」を使っているので、「におい」を使うことにした。

・口元
「ほほえみ」は満足、「かたく」は心配を描写したつもり

風景描写と心理描写といったところでしょうか
まだまだ我ながらひどい文章だけど、創作文章は楽しいですね。

なお、活字を中心に読んでいただきたかったので、あえて写真は挟み込まなかったです。

 〜 おまけ 〜

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【辛島信芳の著書】
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