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からま
2019年2月5日 14:03
夏子は春が来たかと思った。 ただ、現実は世帯辛いものであった。最初の頃に社交辞令的なやり取りがあったくらいで、以降は互いが忙しくなり連絡が途絶えてしまった。 夏子は就職活動がうまくいかず、イライラしている毎日が続いていた。もうすぐ10月になろうかという9月末。いつもにも増して暑い日だった。 一本の電話の着信履歴が携帯に残っていた。ヒロアキ、ヒロくんの番号だった。でも着信は午前4時
2019年2月3日 14:21
「なっちゃん!こっち来てくれる?」「はーい!」夏子は元気よく返事をした。自動車工場整備の朝は早い。8時半から出社しているけど、親方(社長)は7時くらいから仕事を開始している。まぁ親方の実家が工場兼会社なんだけれども。東京のお嬢様大学を進学した私が、故郷の徳島の、しかも自動車整備工場に就職したのは、それはそれは非常に長い話を語らなければならない。それは私の名前にもある、ある暑いとても