Epic vs Apple その後

以前記事に書いてから早4ヶ月。
争っていた件、ひとまずの判決が出たようで。

米カリフォルニア州の連邦地裁は10日、アップルに対し、アプリ開発業者に課している課金ルールを緩和するよう命じた。開発業者は今後、ユーザーを外部の決済システムに誘導することが可能となる。

一方、アプリ内課金に関しては引き続き、アップルが15─30%の手数料を徴収することを認めた。


なんのはなしだっけ?って人のためにこれまでのあらすじ

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iPhoneアプリのアプリ内課金(ガチャ石とかの購入)は必ずAppStoreの決済システムを利用しなくてはならず、決済手数料として約30%徴収されていた。

この仕組みに納得いかなかったEpicは、独自の決済システムをフォートナイトに導入することを強行。
当然Appleが許すはずもなく、規約違反を根拠にアプリに利用停止処置(BAN)を施す。

その動きを待っていたかのようにEpicはアプリBANの翌日、これは反トラスト法(日本で言う独禁法)違反であるとして裁判を起こしていたのであった。

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今回の判決はEpicの言い分を一部飲んだ形で、決済手段を別に用意しそちらへ誘導してもかまわない、ということになった。
残念ながら手数料については据え置きのようだけど。

それでもこれはなかなか大きな出来事だと思う。
現在の状況は各アプリ開発会社にとって、決済システムを自前で作るインセンティブが生まれたとも言える。
新たに開発せずともすで持ってるところは誘導はじめるだろう(Amazonの Kindleアプリとかね)

でも利用者からしたらあちこちで個別に決済システムつくられると面倒でしょうがない。
集中管理してくれたほうが便利だし安心って側面はある。
課金がちょっとばかし安くなるからといって、アプリごとに情報登録するかは難しいところだ。

ソシャゲ会社とかがバラバラと決済システムを作るのは現実的でないから、どこかが代行システムつくってAppleより安い手数料で提供、とかはやるかもしれないね。
それこそDMM版とかだしてるとこは、課金の画面でDMM版で課金すれば○○円お得!とか表示して誘導してもいいわけだ。

そんな状況を見越して、ごちゃごちゃしだす前にAppleが手数料値下げしてくれないかなぁ~と開発、ユーザー両視点からは思うわけであります。


今回の件もそうだけど、ある特定の企業の支配力が大きくなりすぎると人々の間で危機感が生まれ、色々なところから物言いが入るようになる。


最終的にはこのように国家による法規制が敷かれ、企業の力は奪われる宿命にあるのだろう。
今後GAFAなど巨大テック企業に対しての風当たりは強くなっていくことが予想される。

各企業、人々からヘイトを買いすぎないよう、利益を社会へ還元していく姿勢が大事になってくるかもしれないね。


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