つくば稽古に向けて 「身体は凄い」

つくば稽古まで一週間。
どこまで書けるかわからないですし、そもそもわかりやすく伝えようとも思っていないのですが、キーワードだけでも見て頂いた方が、当日、それぞれの身体に興味を向けやすいかなぁと思い、書いています。

身体感覚の世界が「ある」

私の伝えたい事は「身体感覚の世界がある」、という事。
今、多くの人は知識、情報を得ています。その情報はそれぞれの組織がその特徴を個性的に表現されたもの、どうしても、身体から離れていきます。

私が伝えているのはただ「立つだけ」、「歩くだけ」、「座るだけ」、「動くだけ」です。
日常生活が稽古、と言っていますが、ただ立つだけですから、日常生活にもなっていないかもしれません(笑)。

もし、好みのスポーツ、武道、書道、絵画、音楽教室に入り、身体が大切だから、とずっと、ただ立つだけの練習をさせられたなら、きっと、続きはしないはず。
多くの教室は初心のうちから楽しい経験を与えてくれるものです。身体そのものに集中させてくれる機会はほとんどありません。

身体感覚の楽しさは今、消えてしまいました。
しかし、一度、それを自覚すれば、私からは決して離れない身体なのですから、毎日、ずっと、死ぬまで楽しみを感じながら過ごす事が出来るようになります。
私が伝えたいのはそんな世界の「存在」です。

存在に気づいてもらえれば、お伝えする術理も、よりリアルに、身体から得る実感と共に気づいてもらえるはず。
そしてそれぞれの身体に導かれながら、オリジナルの術理に気づいてしまうはず。
気づいたならば、それも伝えたくなるでしょうし、人生が変わっていきます。

身体は凄い

身体感覚の存在は実際に体験し、驚いて、疑問を持って、さらに体験するぐらいでないと、わからないかもしれません。
ついつい、高名で、偉く、遠い存在の先生から聞いてしまうと、驚きの体験をしたとしても、その時に生れた自分だけの疑問を聞きにくく、何となく、わかった、と思おう、と遠慮しがちです。無意識のうちに。

私の稽古は甲野先生に教わった、「松聲館スタイル」。疑問に思った事は全て聞く。その上で残ったものを検証していく。どれだけ頭が否定をしても、身体に残ったものなら、使わざるを得ません

経験は当日にたっぷりとして頂きます。
それまでは知識ですが、少しでもご自宅で想像してもらえるようにお伝えします。

とりあえず伝えたいのは、「層」としての身体
内臓があり、骨格があって、筋肉と脂肪を持ち、皮膚で覆われています。
このそれぞれに「働き」があるのです。
「努力禁止」と口にしているのは、頭に努力を作ると、思考停止になり、それまでのものを少し無理して繰り返してしまうからです。

内臓の働き、骨の働き、肉の働き、皮膚の働き。
これらの違いを一つずつ、わけてお話をしていきたいと思います。

まずは見つけやすい「肉体的」な身体。そしてそれを手掛かり、基準として、呼吸や運命を決める星、皮膚の外に広がっている白身や運についてお話もします。

ただ、それらを読み込む必要など全くありませんなんの知識を持たなくても楽しいのが身体感覚です。
子どもが大人に振り回されるような楽しさ、と言ったら伝わるでしょうか。身体の働きによって崩された時には驚きと共に楽しさが得られます。子供の頃の記憶がよみがえるかもしれません。

私たちが武器にするのは、大人になってから得てきた技術や知識ばかり。
なにも教わらなくても出来てしまった立つ事や、歩く事、遊びまわった動きなどはすっかり、忘れてしまいました。
身体の声に従い、身体が求めるように動いた時、それを練習する気持ちは捨ててください。すでに通り過ぎて、ちゃんと、得ていたものとして身体を探り、スイッチを探せばいいんです。

では、また明日。

【つくば稽古案内】
稽古日時:2021/3/7(日)13:00~17:00
会場:つくばカピオ
参加費:6000円
詳細、申し込みはこちらからどうぞ。

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