目的を持った動作ーコップで水を飲むーを、ふかぼりする


前の投稿”肘の動作を深掘り”で、隣の関節との固定によって、
動作が変わる、という話をしました。
https://note.com/karada_selfcare/n/n6024911e7e7e

今回は、動作そのものではなく、成すべき目的がある場合
もう少し複雑になりますので、その例を挙げてみます。

例えば、“コップを使って水を飲む”という動作では

第1フレーズ コップを持ち上げる
肘を曲げる一方で、
体は伸ばしたまま、
首は軽く捻って曲げる(コップの方を見る)、
と、別々の場所それぞれに違う動きをしています。
(手首の動きは省いています、、、)

第2フレーズ
首(顔)がコップに近づく際、
首だけ前に出るのではなく体幹から動き
コップに口が近づく時には、
肘・手をコンロールして適度な力で口をコップにつける

第3フレーズ
そして水を飲む際は
手の動き(傾き)に合わせて、
今度は体幹と首を伸ばしていく、
(唇、口の中、嚥下はここでは省略します)

というとても複雑な動きを、コントロールしながら
動作を遂行しています。

この動作の中で、
第3フレーズの首から体幹の、
頭、首、肩、背中、骨盤、、、
一連の動きが、滑らかに動けるからこそ、
上手に水を飲めるのです。
(省略した場所も、それぞれ複雑に動いています)

このような、体のなかで隣り合った部分の動きがつながり、
滑らかな動きを起こすことを“運動連鎖”と呼び、
体を動かす中でとても大切な仕組みになります。

また、手がコップを口に持っていき、
コップの傾きに合わせて顔や首を動かすことは
目と手、手と口の協調性と言います。
これもまたとても大事。

体の沢山関節を介して滑らかな運動連鎖が起こり
さらにそれぞれの関節と、
関節につく筋肉や周りの組織が
その時必要な動きを協調性よく(ムダなく)遂行する
動く仕組みがあるのです。

赤ちゃんの頃は、まだこの協調性が学習前なので、
水をもたコップを勢いよく口まで持っていってしまったり、
手を傾ける勢いと、口で受ける量が調整できずに、
こぼしてしまったり、、などしています。
でも、それも学習。
何度か自分で試すうちに、
ちゃんと上手にできるようになるのですから、
ヒトの持つ運動の機能って本当に素晴らしいんですよ!

次は、運動器の意外なヴァリエーションとは?を、お伝えします。

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