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からだ深掘り

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”wellnessは自分で作る”をコンセプトに、ヘルスリテラシーを上げるため、からだの仕組みを解説。 からだの中でも運動器のマニアックな仕組みについて深く掘り下げます。 知るこ…
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#筋肉

変化と適応

過去の記事でも述べているように、一人一人の骨や筋肉の形状は”元々少しずつ違う=ヴァリエーションがある”と書きました。 このような生まれつきの形態的なヴァリエーションだけではなく、 身体には、さらに怪我や環境の変化があっても活動を維持できるよう、 骨や筋肉の形や性質を自ら「変化」させて「適応」させる仕組みがあります。 <骨の変化の一例> ・加齢、刺激が減る→弱くなる ・ぶつかる→すり減るor厚くなる ・筋肉に引っ張られる→骨が盛り上がるor 割れる ・刺激が続く→強くなる

頑張っているのに、結果が出ないとき。。

前回の記事までにおいて 『自分の体に合う動きは、自分だけのもの』 ということと、それはなぜなのかということを 書いてきました。 自分の骨の形や筋肉のつき方は一人一人違うので、 その状態に合わせた方が、無理なく効率的に動ける、 ということです。 この動きの癖=一人一人の違いというのはとても重要なのですが、 いざ運動や体操をしようとなると、みんな同じ動きを求められる場合があります。 痩せるならこの運動!とか スポーツ競技などでも「○○で必ず上達!」など、 一般的論として

自分に合う動きは自分だけのもの

運動が一人一人違うという意識 前の記事では”骨や関節、筋肉には一人一人違うヴァリエーションがある” と述べました。 そこで最後に ”一人一人が作り出す動き、動きやすさ一人一人違う。と書きました。 そう言われると、姿勢や仕草や歩き方などは一人一人違うし、 当たり前と言えば当たり前のような気もしますが、 専門家でも意外とその事実や重要性に気がつかないことも多いです。 そして、本当に細かな違いは一見しただけでは分からないことも多いです。 さらに、「他の人ができているから自分

運動器の意外なヴァリエーションとは

前回までの記事では、一つの動作「肘を曲げる」 という動きについて ・固定する場所が変わると、動作が変わる ・一つの関節の周りで、筋肉は縮んだり緩んだり適宜動きを変化させている ・動作を行うときは、からだのあちらもこちらも 連動したり、協調して動く など、”動き”を様々な角度でふか堀りしました。 では、ここでは一度骨・関節・筋肉などに立ち戻ってみましょう。 例えば二人の同じ歳、同じ性別の人がいて、 同じ骨に同じ関節と同じ筋肉が組み合わされていれば みんな同じ動きができるの

関節・関節運動について

関節は、筋肉に挟まれていて、筋肉の収縮により動きます。 ここでは、視点を変えて筋肉から関節の動きを見てみます。 一つの筋肉だけ見ると、真ん中に向かって収縮します。 筋肉は中央に向かって、両端が近づくように縮むのです。 なので、ある関節で一つの筋肉が収縮した時 その動きは一直線(一方向)です。 ただ、筋肉は一つで動くものではありませんし、 人は一つの関節だけで動く(動作をする)ことはほとんどありません。 一つの関節の周りでも、複数の筋肉が 組みあわさって動きをを作ります。