松雪泰子さんについて考える(16)『サイン―法医学者 柚木貴志の事件―』

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*松雪泰子さんについて考える(51)「歌は語れ、セリフは歌え」*

松雪さん出演シーンの充実度:5点(/10点)
作品の面白さ:6点(/10点)
制作年:2019年(テレビ朝日)
視聴方法:U-NEXT
 
※以下、多少のネタバレを含みますが、決定的なオチや展開には触れないようしております。
 
法医学者・柚木貴志(大森南朋)が事件の真相を暴くサスペンスもの。
その柚木の元婚約者で、刑事の和泉千聖を演じたのが松雪さん。
 
ドラマ全体は、どちらかというとシリアスな展開だが、重苦しい感じではなくフラットな感じ。それは悪くないのだが、大森南朋さん演じる主人公が、とにかく正義感の塊で、セリフがいちいち勇ましく、正直言ってダサい。このキャラクターがどうも呑み込めず、ちゃんと観るのが苦しくなり、早送りしてしまった。
 
松雪さんが演じる刑事は、クールで男勝りで、松雪さんによくある役柄。悪くはないが、既視感があるのは否めない。他作品と比べて何か個性があるわけでもなく、大きな見せ場のシーンも無かった。強いて言えば、第1話の酔っぱらったシーンくらいか。
 
ドラマは基本的に一話完結で進みつつも、全体を通して一つの大きい事件が進展していき、最終回で解決されるという構成。このメインの事件はなかなか面白い内容で、結末も意外性がある。これ自体は悪くないので、あとはもっと主人公の役が普通だったらよかったのにと思う。
 
大森南朋さんは、三枚目のキャラの方が合っていると思う。近年では『私の家政婦ナギサさん』が良かった。
 
今回は短いが、以上。

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