一緒に悩むお悩み相談①会話してくれない夫とギクシャクしています

twitterのDMに寄せられたお悩みを解決…いや、解決を目指して色々話すコーナーです。
最近ポツポツお悩みDMをいただくので、突如開始してみました。

今回は、レイさん（仮名）から寄せられたお悩みです。

「最近夫とギクシャクしています。
彼は元々口数が少ないタイプですが、家ではほぼ話しかけてくることがなく、私ばかり話しかけています。
会話は広がらないし、質問にも黙り込んですぐに答えてくれない。そんな様子にイライラしてしまいます。
最近では私を避けたがっていて、私の言葉に傷ついてる、私のことを好きだと思っていないかも、とさえ言うんです。私はそんな扱いが寂しいし、仕事の忙しさで構ってもらえないのも辛くて、やめたほうがいいとわかっていてもしょっちゅう話しかけたり仕事中もラインを送ってしまったり、仕事後の彼に詰め寄ってしまいます。
私はどうしたらいいんでしょうか？夫婦は会話があるべき、というイメージに囚われてしまっています。周囲からは離婚も勧められますが、私は彼とうまくやっていきたいですし、子供も欲しいと思っています。」

どうも描き子です。
レイさん、お疲れ様です。夫婦でギクシャクするって本当きついですよね。

私も今でもこそ平和にやっていますが特に結婚してすぐの頃はアホほど喧嘩していたので、愛する家族と過ごすはずの家で疲弊するつらさ、よーくわかります。

以下ではひょっとしたらキツく聞こえることもあるかもしれないですが、共感する気持ちは大いにあります。まずはリラックスして、ご自分を労ってあげてください。

今まで1人でいっぱい考えて悩んで、大変だったことと思います。レイさん、お疲れ！（馴れ馴れしい）

今回のポイント

さて、レイさんのご相談を読んでいて、レイさんと旦那さんの抱えている問題は重要度順に、以下3つに整理できると思いました。

①レイさん自身が「夫婦かくあるべし」という型にこだわってしまっていること

②旦那さんがレイさんと会話・話し合いをしたがらないこと。

③レイさんが「わかってるのにやれない」こと

順を追って解説します。

①レイさん自身が「夫婦かくあるべし」という型にこだわってしまっていること

これですが、実はめちゃくちゃあるあるだと思います。
基本的に結婚や夫婦って幸せの象徴のように考えられています。実際上のレイさんの相談を読んでいて「そうやって夫婦喧嘩できるだけ幸せじゃねーか」と感じる人も少なからずいらっしゃるはず。

しかし結婚が幸せなものである、というのはただの建前です。
大事なことなので何度も言いたい。「「「「「ただの建前です。」」」」

レイさんは今悩んでおられるので、ご自分だけが厄介な状況に直面しているように感じるでしょうし、例えば周囲のご夫婦のことが、何も問題なく幸福に見えるでしょう。しかし全くそんなことはないのです。

結婚というのは、人生のあるステージに過ぎません。結婚した人はおめでとうと祝福されるけれども、それは結婚すれば幸せになれるという意味ではありません。

進学も就職も建前上おめでたいこと、ステップアップだとされるし、それを通過した人はおめでとうと言われる。それでもステップアップした先でいじめられたりえげつないパワハラに遭うことなんてザラなのです。

だから結婚なんてものはただのそういうステージであって、それ以上でも以下でもないということをどうか肝に銘じていただきたいのです。

そうやって結婚に諦めることは虚しいことのように感じるかもしれませんが、逆です。結婚に期待することほど虚しいことはありません。なぜなら、必ず裏切られるからです。

世間に広まっている以下のようなキラキラした言葉を信用しないでください。

「幸福な結婚こそ幸せな人生に必要なもの」
「夫婦で支え合って生きていくべき」
「夫婦は平等であるべき」
「夫婦には会話が必要」
「子供が生まれれば夫は変わる」

また、レイさんに関していえば、以下の言葉もレイさんの頭に引っかかっていますね（多分ご自分でも把握されてます）

「人は話し合えばわかりあえる」

上記のような言葉を、ぜんぶウソだと言いたいのではありません。むしろ、ある角度から言えば全て真実だと思います。
しかしレイさんのように混乱して悩んでいる方の、たった今現在に必要な言葉は、上記のようなものではない。

それよりもむしろ私が言いたいのはこういうことです。

「人はたとえ夫婦であっても絶対に分かり合えないし、揉め事は解決しない。何も変わらないけれど変わらないなりに、うまくやっていく方法はいくらでもある」

こういう「前向きな諦め」ができるようになった時、上の方にあげた「キラキラ言葉」が真実になるのです。
この段階を吹っ飛ばして、いきなりキラキラ言葉に惑わされてしまうから苦しいのです。

あ、ただ別にそれはレイさんが弱いとか悪いとかそういう意味ではありませんよ！強いて言えば、そういう甘い言葉を蔓延らせている世間が悪い（まあ世間にも世間の理屈があるんですがね）。

世間に惑わされて不幸になるなんて嫌じゃないですか。どうかここは気持ちを強く持ち、「自分は幸せになるぞ！」と決意してください。幸せになりたい人は、ある部分で非常に強くならなければいけないものなのです。

② 旦那さんがレイさんと会話・話し合いをしたがらないこと。

これに関しては、無口な旦那さんが放っておいて欲しそうにしてるなら、放っておいてあげるべきです。

今お互いギクシャクしているのなら、1ヶ月でも2ヶ月でも冷却期間と捉えて、いくらでも放っておきましょう。

これね、おしゃべりなタイプにはキツイんですよね。私もおしゃべりなんで気持ちはすごくわかります。
おしゃべりさんは特に混乱したり悩んでいればいるほど、どんどん喋って表に出して、自分の気持ちにしっくりくる言葉を探してるようなところがある。
レイさんも多分そういうタイプなのかなと思います（想像に過ぎませんけど）。こういうタイプにとって、一言喋る前にじっくり考え込む人っていうのは理解しづらいんですよ。ですが、これはタイプの違いだとしか言えない。

ただ重要な視点が一つ。
おしゃべりな人と無口な人では、
言葉一つがもつ意味の重さが全く違っています。

おしゃべりな人は上記のように「思考の整理」として言葉をわーっと発するので、そういう人の喋る言葉には
「後から考えればあれはちょっと違ったな」みたいなものや、
「ちょっと強く言い過ぎたかな」みたいなものがたくさん混ざっています。

一方で無口な人は「思考の結果として生まれたもの」として言葉を排出しますから、こういう人にとっては一言一言がとても重い。

この対照的な2人が言い合いをするとどうなるか？

おしゃべりタイプは「早く喋ってよ、別に間違っても後で軌道修正すればいいんだから、とりあえず話してくれなきゃ何もわからないじゃない」とイライラする。

一方、無口タイプは「こんなにひどいことをこんなに沢山言われるなんて、自分はなんてひどく恨まれているんだ。それに、さっき言ったこととちょっと前に言ったことが矛盾しているじゃないか」とイライラ＆混乱して、さらに黙り込むのです。

レイさんの旦那さんは優しい人だと思います。レイさんもわかっていますよね。
旦那さんはレイさんの言葉に、きっとたくさん傷ついています。多分レイさんが思っている以上に。

旦那さんとレイさんの喋る量の比率が1：5だとしたら、多分レイさんの想像の五倍傷ついています。そういう風に考えてみてください。

その上で旦那さんはレイさんを傷つけまいと、一生懸命言葉を選んでいるのです。旦那さんだって喋れないわけではないんですよ。でも何も考えずに喋ったらレイさんを傷つけてしまうから、それだけはしたくないから、黙ってくれているのです。

そう思えば、黙っている旦那さんにイライラする気持ちも、少しは和らぎませんでしょうか。

③レイさんが「わかってるのにやれない」こと

これも重要な問題です。私はレイさんからの相談文を読んでいて、とてもしっかり考えていらして、頭もいいし、思いやりもある方だなと感じました。

ご自分の反省点や直したいところも、きっちり把握されているのです。
「彼を放っておいてあげるべきだとわかってるのに、ついつい話かけたくなってしまう」。

ですが、あえて言います。多分レイさんは心の奥底で、微妙に納得できていません。

「彼を放っておいてあげるべき」
「彼に詰め寄るのはダメ」
「彼は我慢してくれている」
そう表面的に自分に言い聞かせてはいても、おそらく、レイさんの中のもう1人の自分がこう言っているはずです。
「でも、そうは言ってもさ」
「夫婦には会話が大事っていうでしょ？」
「他の夫婦はもっと仲良くやってるのに」
「なんで私だけ？」
「話し合わなきゃ何もわからないでしょ？」

このレイさんの中の分離、「納得できなさ」こそが、レイさんを邪魔しているものの正体です。

もっと納得しましょう。心から納得して、旦那さんを放っておく。

他の夫婦とご自分の夫婦を比べるのはやめましょう。不毛です。

夫婦には会話が必要というのは真実ですが、会話とは、喋ることだけを指すのではありません。お互いのリズムで話すことが会話なのです。そのリズムが合わなければ、会話というのはただの暴力になり得ます。

なんで私だけ？なんていうのも不毛です。レイさんだけではないですよ。他の多くの夫婦も、同じくらい辛い言い合いを経験しています。マジです。むしろまだまだいい方かも。

話し合わなきゃ何もわからない、これも一見真実っぽいのですが、ほとんどの人間は、自分が責められていると感じていたり、怒りや悲しみを感じているときにまともな話し合いなんぞできません。
話し合いは、怒りや悲しみを解消した後にやりましょう。

解決方法

と、各項目結構な長さになってしまいましたが、私の考える解決方法をまとめると、以下のような感じです。

①「夫婦かくあるべし」の無意味さを再確認すること

→人生かくあるべし、みたいなのは全部不幸の元です。いきなり全てを捨てるのは難しくても、「あ、不幸の元の考え方してるなー」と意識するだけでも全然違います。ここはどうか踏ん張って、考えを強制してみてください。これが身につくと一生ものの財産になりますよ。

②今は旦那さんを放っておいてあげること。

→放っておきましょう。必要なら携帯から連絡先を消してもいいし、家にいても会話しなくていいです。会話のない夫婦でいいんです。なんなら「あなたは話しかけて欲しくないようだから、これから意識して黙っておくようにしておくね」と宣言して、話しかけたら罰金を払う、なんていうのもいいでしょう。結構ゲーム感覚になって楽しめるかも。ただし、宣言にはしっかり責任を持つこと。

③わかってるけどやれない＝納得してないからやれない、だということを意識して、納得する努力をする。

→旦那さんと本気でやっていきたいと思ってらっしゃるのなら、混乱している場合ではありません。とにかくやれることをやる、やるべきでないことをやらない、と腹を括りましょう。
実際にはどっちが悪いのか、離婚すべきかどうか、そんなことは誰にも判断できないのです。大事なのは、レイさんが旦那さんとうまくやっていきたいという事実です。その気持ちがなくなったときに離婚すればいいだけです。

ここまで「レイさんがやれること」という縛りで全て書いてきました。旦那さんがこうすべき、ということは一切書いていませんが、それは別に旦那さんに全く非がないという意味ではないことだけはご理解くださいね。そこは考えても意味がないので、省いているだけです。レイさんは、レイさんがやれることに集中すべきです。それ以外は全て無駄で、混乱を生むだけです。

レイさんは今すごく不安かもしれませんが、私は、お二人がこれからすごく仲のいいハッピーな夫婦になる可能性、大いにあると思います。
まずは等身大の旦那さんと、等身大のご自分を受け入れて、他と比べない。ここから始めましょう。簡単じゃないですが（めちゃくちゃ難しいですが、それで普通です）、やる価値のあることです。

諸々偉そうな物言い、失礼しました！参考になれば幸いです。

以上です。レイさんに幸あれ🌸

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