見出し画像

「頑張る」という言葉の呪い

昔から頑張るという言葉を人に言うのが苦手でした。そして最近、ある人から頑張れと言われたときに、びっくりするほど何も響きませんでした。むしろモヤモヤモヤモヤと、心が澱む呪いの言葉のように感じました。
なんでなのか?

この機に昔からぼんやり考えていた「頑張る」という言葉について言語化を試みます。
※と言いながら、2年前に書いたきり、忘却の彼方に置き忘れていた文章です。。最近、頑張りすぎていつの間にか限界突破してしまっていたので、見直して書きました。

そもそもどういう意味なのか

頑張るってどういう意味だと思いますか?
語源辞典によると、以下らしいです。

江戸時代から見られる語で、漢字の「頑張る」は当て字である。
がんばるの語源には、二通りの説がある。

ひとつは「眼張る(がんはる)」が転じて「がんばる」になったとする説。
これは、「目をつける」や「見張る」の意味から、「一定の場所から動かない」という意味に転じ、さらに転じて、努力してやり通す意味になったというものである。

もうひとつは、自分の考えを押し通す意味の「我を張る(がをはる)」が転じ、「がんばる」になったとする説である。

語源由来辞典

つまり、一定の場所から動かず、やり通す。あるいは、自分の考えを押し通すということのよう。そうだとすると、移住や転職、多様な価値観を受容するという現代的な考えとは反する点も多そうだと感じました。

「頑張れ」という言葉が響くとき

人それぞれだとは思いますが、僕にとってこの言葉が響く条件は多分この1つ。みなさんはどうでしょうか。

信頼感

細かく考えていけばいくらでも考えられますが、要は
その人が自分のことを本当に思ってくれている、その人になら相談したい、本当に親身になってくれる
と思えるかどうかだと考えます。

そういう信頼感を作るためには、普段からしっかり話を聞いてくれること、そういった時間が積み重なっていること、その時間に裏打ちされた安心感があることなどなどが必要かなと思います。

難しく考えすぎだと言われそうな気もしますが、それでも気になってしまいます。どうしても頑張れというような場面では、唇に言葉が引っかかりながら頑張れって言っています。
英語使っても良ければ、Good Luck!とかYou can do it!, Do your best!とかが好きです。多分なぜか急に英語でGood Luck!って僕から言われた友達は多いような気がします。その理由はこういうことでした。

もう頑張れない人への頑張れ=凶器

すでに十分頑張っている人への、頑張れって言葉は凶器だと思います。
そうとは限らないとしても、頑張れって言った方は応援している気持ちになるし、なんなら少し気持ちいいかもしれません。反対に十分頑張っているのに頑張れって言われた方は、これ以上何をどうしろと?お前こっち来てやってみろ(略してOKY)と思うのではないでしょうか。
この不均衡な構図が僕にとっては気持ちが悪いです。
心の鎧も弱まって防御力ゼロの状態に、熱い心を込めた燃えるボールを投げる。投げられた方は燃えちゃいます。

そういう理由で、僕は一方的にかける言葉としての「頑張れ」が好きではありません。せめて「一緒に頑張ろう」かなと思います。(ただし、本当に一緒に頑張ってもらえる場合に限る。一緒に頑張る方法は別に体が側にいなくても、心を寄り添うことはできますし、一緒に頑張ろうと本当に思えるかどうか次第かな)

自分の言葉に責任を乗せる

自分が普段使う言葉、なんとなく嫌だなって思ってる言葉は他にもある気がします。そういう言葉についてじっくり考えるのには、まとまった時間が必要であることも分かりました。全ての言葉について考えることは難しいですが、自分の中にある違和感は大切にして、できるだけ自分の口から出た言葉には責任を持って、相手に届けるべき言葉をしっかりと、心を込めて伝えていけるようにしたいと改めて思いました。日々、自分の使う言葉を高めていけるように本を読んだり、好きな言葉を書き留めたり、LINEやSNS投稿の前に一読したり、出来ることを丁寧に進めていきたいと思います。

長文にご付き合い頂き、ありがとうございました。
ここまで読んで頂いて思うことがあれば、是非是非教えてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?