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ビッグデータから見る、2023年WBC決勝戦の真のMVPは誰か(試合全体と打者編)

2023年のWBCは日本が優勝しました。
村神様の復活、MVPの大谷選手と毎日ドラマの嵐だったわけですが、冷静に、データで見た場合、MVPは誰だったのかとか気になりませんでしょうか。
個人の貢献度を発表する前に、まず、試合全体のデータを見てみましょう。

2023年WBC決勝アメリカ対日本での勝率の変化

青がアメリカの攻撃時、赤が日本の攻撃時を示しています。
例えば、2回表、ターナー選手の先制ホームランでは青線が54%(=0.54)から34%に急下降していますし、その裏の村上選手の同点ホームランでは44%から55%に上昇しています。このデータはメジャーリーグ8年の試合を集計した結果計算されています。そして、このように一人一人の打者の打撃の結果(=投手の結果)によってチームが勝つ確率はどの程度変化したのかを計算することが出来ます。この数字の変化を貢献度と言います。

ということで、ビッグデータから見る決勝戦の貢献度ランキングです。

2023年WBC決勝アメリカ対日本での打者の貢献度(敬称略)

自チームの勝率を高めた打者1位は代打で出場して2つの四球を選んだアメリカのマクニール選手でした。日本人最高は2対1から突き放すホームランを打ち、他にも1安打した岡本選手でした。時点は2つの四球でチャンスを広げた中村選手です。
岡本選手も村上選手もホームランを打っていますが、圧倒的に名前が出ているのは村上選手で、その理由は予選の不調から復活を遂げたドラマ性であると思うのです。むしろ最年少で三冠王をとった時からこのドラマは始まっていたのかもしれないと思います。ここにデータの限界と感覚とのギャップがあるのかもしれません。
1位のマクニール選手僅差の終盤に出てきて、いずれも先頭打者として出塁していました。後続の打者に併殺打があったため目立たなかったものの、逆転していたら逆転打を放った次の選手の次くらいには注目されていそうです。中村選手も2つの四球でチャンスを広げて日本では2番目の活躍なのですが、WBC決勝のヒーローインタビューで「ナイスフォアボール!!」という絵はやっぱりダメなのでしょうか。
データから見た日本の勝因は、ベッツ、ゴールドシュミット、トラウトというアメリカの上位打線を”重要な場面”で抑えたことが大きいのだと思います(ベッツ選手5打数2安打だし、結果だけ見れば決して打たれてなかったわけではないところがポイントです)。

ということで、ビッグデータから見た2023年WBC決勝戦、アメリカ対日本の打者のMVPは岡本選手です!!岡本様様最高です。であったことをここに記します。



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