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作りたいレシピには、癒しがある。
私は料理が「好き」か「嫌い」かで聞かれたら「嫌い」の方に傾くほうだし、やっぱり苦手だ。
それでも、食事は毎日しなきゃいけない。食は生きることのベースだ。外食は好きだし、スーパーやオリジンやコンビニで買うお惣菜も好き。(オリジンは神)
ただ、美味しくてもずっと食べていると飽きる。胃も疲れてくる。
「料理は面倒だけど、体にいいもの食べたいなぁ、買ったものじゃなくて手づくりの味が食べたいなぁ」と思い、何とか頑張って自炊しよう、と漬物石みたいに重くなった腰をあげる。せめて、少しでも簡単で体に優しいレシピを…と思いネットや本で「らくうま」「時短」「手抜き」ご飯を調べるのだが、
「そもそも疲れて即寝落ちみたいな日は自炊しようという気もなれないし料理するより寝たいんだが???」とブチギレ(そういう本を否定したいわけではなく、これは私と働かせすぎな会社が問題)、1ヶ月近く包丁を握らない日が続いたこともあった。
そんなことを何度も繰り返していた私だが、最近とある料理家さんのレシピにハマってよく作っている。(よく、と言ってもせいぜい週一、生理や仕事でフラフラの時は2週に1回くらいだけど笑)
その料理家さんも、シンプルで簡単美味しいレシピではあるのだけど、疲れていても作りたいと思えるのはなんでだろう?と改めて考えてみた。
その料理家さんが長谷川あかりさんだ。
長谷川あかりさんはインタビューで、「簡単なのももちろん大事だけど、“こんなご飯を自分で作れたんだ、と自己肯定感も少し上げてくれる“こと」「食べ疲れない」を意識していると話していた。
この“簡単なのに自己肯定感も上がる”がポイントなんだと思う。
長谷川あかりさんのレシピは本当にシンプルで簡単な料理が多いけど、ちょっとおしゃれで、それでいてやさしい味がする。そのバランスが絶妙なのだ。
だから、疲れていても、いや疲れているからこそ”自分に作ってあげたい”と思って作れるのだと思う。
工程の少なさはもちろん大事だけど、作っている時の“自分を大事にできている”と感じられる感覚、作って食べた時のやさしく満たされる感覚。いわば癒される感覚が、疲れを超えて「作ろう」と思える理由なんだろう。すごく今らしいなとも思う。
正直、毎日生活を維持するだけでめちゃくちゃ大変だ。だから、なるべく楽に、速くと思うのは当然だと思うし、それで救われている人もたくさんいると思う。それはそれで本当にすごいし、料理家さんのことも尊敬している。
(実際、私は仕事でヘロヘロすぎて自炊は1〜2割が現実)
ただ、それとは別のこととして、自分が満たされるかどうか、プロセスに癒しを感じるかどうかを改めて考えてみるのも大事だなぁとしみじみ、思ったのだ。
こんなことを書いている私も、連休明けはまだ一度も自炊してません(笑)。
でもそろそろ作りたい。
ちなみに、私が好きなレシピは小松菜と卵の煮浸しです。明日は小松菜と卵を買いに行こう。
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