見出し画像

ここは「おまえのばしょ」だ。

漫画が好きだ。ゲームが好きだ。ネオンサインが好きだ。
好きなものをぜんぶ綺麗に並べて、それらに囲まれたい。好きなものに包まれていたい。

そんな子供じみた大人の欲望を全て詰め込んで完成させたこの理想郷の玉座(座椅子のことである)に座り、サイコーにイカした五畳を端から端までうっとりしながら眺めるのが好きだ。

好きな音楽を流し、漫画を置き、雑貨たちを置き眺め、手元でLEDライトを好きな色に光らせ、玉座に座りしその時、私は我が国の王となる。

私には永らく「自分の部屋」というものはなかった。
一人暮らしのワンルーム以外、実家でも結婚してからも家の中に「自分の部屋」が存在することはなかった。
実家にいた頃はとにかく部屋数が少なく、めちゃくちゃに狭い子供部屋に学習塾を無理くり3つ突き合わせ、母の持ち物もその部屋に置かれた。
自分にプライバシーなんてろくになかったし、そういうもんだと思っていた。

大学に入学し一人暮らしを始めてからは念願の「自分の部屋」を手に入れたが、その後結婚してから人とワンルームに住むのも別に苦痛ではなかった。やはりずっと、自分の部屋なんてなくて当然みたいな感覚があって、憧れることはあっても「まあ私がもっと稼げればなあ〜」くらいに思っていた。

そんなことを思いながら私は長い間前職のヴィレッジヴァンガードで働いていたわけだが、好きすぎて日に日に増える雑貨と何度も崩れる大好きな漫画の山々で飽和した我が家に耐えきれず引っ越しをケツイしたのだ。

現在私の部屋にある雑貨棚には主にゲームグッズが並んでいる。どれとは言わないが以前の仕事で担当したグッズや、大好きなお取り引き先様からもらったものもあり、ひとつひとつが大切な思い出だ。

その横には1,000冊入る本棚がそびえたつ。今まで店でやってきた百合棚を多少再現したつもりだ。持っているものを出版社・作者・サイズ別に分けて一番多いレーベルのものを目線に並べただけだが、本屋っぽいし探しやすくて気に入っている。

そんなこの部屋の棚たちを眺めふと思う。
店をなくした自分にとってはここが店なのかもしれない。
そう思うと、この部屋に人を招いて空間を共有したくなるのも我ながら納得だ。

帰宅し「今日こそロメオ舎名義で何か雑貨を作るぞ!」というときは部屋のLEDや照明を全部つけてBGMも流し、まさしく開店作業のようなことをするのも楽しい。

自分は仕事以外のところでちゃんと好きなことをしているなと思えて、私にとってはそれが生きていく上でとても大事な要素なのだった。

最後に、大好きなグッズたちを少し載せておく。

まだまだあるけれど、それはぜひ見に来てほしい。

ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?