徳を積んで死ぬ、人生に
ー 木の実由来のファッションブランドKAPOK KNOTを運営する【KAPOK JAPAN】のメンバーがリレーで等身大の日常を書いていきます。
1人目は3週間前に入社した佐伯さんです。皆さんバームクーヘンの用意をして読んでください!
はじめまして。
はじめまして。この度KAPOK JAPANに転職しました、佐伯幸太郎と申します。
KAPOK JAPANでは、4月に新設されたマテリアル事業部にてR&D担当を担います。
前職からKAPOK JAPANにジョインするまでにある約1週間のお休みに、
折角なのでこのタイミングで簡単な自己紹介と、転職にあたっての想いを文章にしてみよう、ということで書き始めてみました。
SNSもめっきり見る派、文章書くのも得意じゃないので不慣れな部分はご容赦頂き、バームクーヘンでも片手に、バームクーヘン:文章=7:3くらいの感じで是非読んでもらえると嬉しいです。
ずっと同じ会社で働くつもりはないと入社当時から考えていましたが、スタートアップに転職するとは自分でも思っていませんでした。笑
早速ですがちょっと自己紹介をさせてください。
佐伯幸太郎です。
1991年12月30日、師走の忙しい時期に京都府舞鶴市で生まれました。
父の仕事の関係で、幼少期から中学校卒業までに
東舞鶴(京都) → 徳島市(徳島) → 牟礼町(香川) → 志度町(香川)→ 西舞鶴(京都) → 松山市(愛媛)→ 京都市(京都)
と多くの転校を経験し、小学校は3校・中学校は2校へ通いました。
当時は2、3年に1度ある、父からの”みんな集まって、話がある”という号令がかかると、「またかぁ~泣」
と毎度しっかり悲しかったのを覚えていますが、今思うとこの生活が今の私を形作ったんだと感じています。
高校からは京都市に拠点を構え、父のみ単身で転勤をする生活に。ようやく同じ高校で3年間。
そして大学受験。それなりに勉強はしましたが、、、よくありますよね。ちゃんと失敗しました。号泣しました。
ということで、滑り止めの地方国公立大学へ入学。
大学での最大イベントは、やはり1年間のカナダ留学とフットサル部。
幼少期から色んな所に行ってた影響か、同じ生活が途中から辛くなり19歳の頃トロントへ留学しました。
所謂ワーキングホリデーってやつです。
それはそれは私の人生にとって、とてもとても大切な1年になりました。
ここでは端折りますが、現地での経験や挫折等を通して、”何とかすれば何とかなるだろう”精神が養われた1年でした。
(フットサルに触れたのは、めちゃくちゃ好きだから。是非やりましょう!)
ようやく来ました社会人。
衣食住の中で”衣”に関わる仕事がしたい × 海外と関わる仕事がしたい、という安直な理由で繊維商社ばかり見ていた就活。メーカー系繊維商社へ入社します。
(ここで現在のKAPOK JAPAN代表 深井とも出会います)
国内マーケットと海外マーケットの部署を兼任し、スポーツ・アウトドアアパレル向けにテキスタイル開発と販売。
海外部署においては、テキスタイルの新ブランド立ち上げ・ブランディングにも関わらせてもらい、やりたかったことを正にさせてもらってました。
WHY転職?そして重い想い。
とまぁ、まぁまぁ長くなったがこんな感じの割と普通の人生を歩んできたわけですが、なぜこのタイミングでKAPOK JAPANに入社するのか。
改めて考えると、これ!という明確な1つの理由があるわけではなく、自身の想いやKAPOK JAPANの今の姿などが混ざり合って、というのが本音です。
KAPOK JAPANには「世界中にサステナブルで機能的な素材を届ける」というミッションがあります。
個人的にこのミッションは素敵で気に入っています。
"ターゲットが世界になっていること"、"サステナブルだけでなく機能的であること"(逆も然り)。
特にこの、単にサステナブルではなく機能的であること、が重要です。
恥ずかしながら、私の人生における価値観に「徳を積んで死ぬ」というものがあります。
ずいぶん抽象的なものですが、これまた気に入っており、何かと行動を起こす際や選択を迫られる際には、どっちが徳を積めるかな?と考える良い軸になっています。
では、「徳を積んで死ぬ」とは具体的に何か?
プライベートや仕事、趣味等色んな側面で考えることができますが、仕事においては
「人類の文明・文化・思想をアップデートしたい」、がその想いです。
そんな大げさなものではなく、小学校の頃の遠足でよく言った"来た時よりも美しく"ならぬ、"自分が産まれた時より良い社会を"というイメージです。
決して昔から考えていたことではなく、ここ数年の中でまとまってきました。
KAPOK JAPANは2024年4月にマテリアル事業部を立ち上げ、同時に、マテリアル開発を協業するパートナーを含めた5社の皆様とコンソーシアムを締結しました。
これはこれまでDtoCビジネスを主業としてきた当社にとって、川下ビジネスから川中・川上へもビジネス領域を広げるいう大きなピボットでもあります。
私はこのマテリアル事業部にて、植物由来繊維を軸とした"植物由来×Tech"なマテリアル開発とその販売を担います。
既に触れた通り、大切なポイントはこの”植物由来×Tech”なマテリアルであることです。
KAPOK JAPANという会社名ではありますが、カポックはあくまでこのマテリアルを作るためのコンテンツであり、ましてやカポックのみにこだわっているわけではない、というのが私の考えであり理解です。
同様に、会社のミッションもその意味自体に捉われることなく、各々が柔軟に解釈し理解できればよいと思っています。
(もちろん都合よく捉える、という意味ではないです)
私のミッションに立ち返ると、このビジネスを通して「人類の文明・文化・思想をアップデート」することができる・することに挑戦したい、という想いが転職を決めた理由の一つです。
KAPOK JAPANのミッションにある"サステナブル"という言葉。
ここ数年で、聞かない・目にしない日はないほど世の中に浸透しましたが、その言葉自体に抵抗がある、疑問がある人も少なくないと感じています。
また、それぞれの立場・会社毎にサステナビリティに対する立場・考え方は異なり、ますます複雑化しています。
そんな私自身も日頃から常に意識しているわけではないし、それに捉われてしまうことは本末転倒です。
一方で、次の世代や今後の地球環境について考えると、少なくともサステナブルな選択を少しでも行うことが大切でしょう。
現在当社では、主に秋冬向けのジャケットやコート等に使用される中綿シートや羽毛の代替素材を、"植物由来×Tech"というコンセプトで開発中ですが、
この新・マテリアルが確立しアパレルの皆様に使って頂けた暁には、ファッションを妥協せずともサステナブルな素材が当たり前に使われている、という世界を作ることができると信じています。
そして最終的には、”サステナブル”に敏感な人が購入する衣服ではなく、デザインや機能性がきっかけで購入した人が”実はサステナブルだったんだ”と気付く、そんな無意識的に”サステナブル”が広がる世界を実現できればハッピーです。
改めて思い返すと、これが転職を決意した一つの理由ではありますが、2022年に誕生した娘の存在もこの転職を後押ししてくれました。
今回の転職について様々な方に話をする中で、”乳飲み子がいるのに”、”思い切ったね"という声の方が圧倒的に大きかったのが正直なところです。
でも、娘が大きくなった時にどんな父親でいたいか、どんな姿を見せたいか、考えたこともこの転籍の決心がついた理由の一つでした。
実際にはもっと色んな想いがありますが、この辺りが特に大きいところです。
締めにかかっています。
と、意識の高めな理想論を書いてきましたが、現場は非常に泥臭く、売上を作るために開発・検証・改善を高速に回していく必要があります。
マテリアル事業部のR&D担当として、多くのことを組み立てていかなければなりません。
どれだけ立派な想いがあっても会社が続かなければ意味ありませんし、子供も食わしていかにゃなりません。
売上・利益がしっかり立ってこそ、社会にインパクトを残せるものです。
上述の通り、今後当社は現在の川下ビジネスから川中・川上までビジネス領域を拡大することとなります。
これは、新しく開発したマテリアルを我々の自社ブランドKAPOK KNOTでも活用できるということ。
そしてそれは、マーケット・顧客の声をダイレクトで掴めるということでもあります。
これは大きな強みです。
今後、サステナビリティを取り巻く環境や世の中の変化は、ますます激しくなるでしょう。
マーケットの声を聞き、自己満足にならず顧客目線で必要なものは入れる、そうで無いものは捨てる。
そして我々のコアな技術を見極め確立する、そして拡販する。
そんな仕事を、パートナーの皆様としていきたいです。
最後に。
こういう"文章に書き起こすこと"あまりしてきてませんでしたが、思考の整理になりますね。とても良いですね。
7月にKAPOK JAPANへ参画後も自分の考えや思想はどんどん変わっていくでしょう。
そんな時には、改めて自身の考えを棚卸ししてみたいと思います。
まずは、手を抜かずしかし肩の力は抜き、KAPOK JAPANとして何が出来るか考え続け実行したい。
ただその一方で、考え過ぎず自分たちがワクワクできることも大切にしていきたい。
苦労することも多いと思うが、自分たちなりにジタバタし、会社を語れる人間になっていきたいと思います。
締め方が難しいのでこの辺りで。
最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました。
バームクーヘン:文章=6:4くらいになってると嬉しいです。