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FAXに命を賭けていた頃の話

こんばんは。私は去年から、太りに太り続けています。
去年の今頃は体重が増えすぎて、情緒不安定になりわんわん泣いていました。
現在では、その頃より6kgほど増えていますが、諦観の境地に達し、清々しい気持ちで過ごしています。体重測定の際も、ビクビクしながら乗っていたのが懐かしく思えます。現在は力士の体重測定ぐらい、堂々としています。
しかし、今後高血圧とか、中性脂肪が心配になってくるので、そろそろダイエットせねば。
関係ない話で200文字ほど使ってしまいましたので、そろそろ本題に入ります。今ではすっかり使わなくなってしまった、「FAX」にまつわる、昔のしょうもない話です。


中学2年の小学生

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中学2年生の頃、同じ部活の女子四人組でよくつるんでいました。女子の集まりとなると、恋バナとか噂話、グチがメインになってくるお年頃ですが、その四人は小学生男子のような集まりでした。
蝉の抜け殻を集めたり、池のカモに噛まれに行ったり、人面魚を探したり、砂場を5時間占拠して砂の王国を作り上げたりして、しょうもないことでゲラゲラ笑って楽しんでいました。
放課後、部活のない日は学校から一番近い友達の家に集まり、18時くらいまで下らない遊びをして楽しんでいました。そんなある日、私たちは新しい遊びを見つけてしまうのです。
それは、夕方4時ごろから放送される、地元のニュース番組。

当時、私の地元で放映している夕方のニュース番組では、毎日視聴者の方からテーマに沿ったFAXを募集しており、番組の最後にFAXが紹介されるとプレゼントがもらえる、という企画がありました。
私たちは、テーマに沿って紹介されるような良文を書き、プレゼントをもらうことを目標に、友達の家からFAXを送り続ける生活を始めたのです。

エスカレートする欲望

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しかし、気合を入れて良文を書き上げても、なかなか採用されることはありませんでした。承認欲求が暴走する中、私達は手っ取り早く、読まれたい気持ちを消化する方法を見つけてしまいます。
それは、番組の途中で、それまでに送られてきたFAXをボードに掲示し、アナウンサーさんの裁量で紹介するコーナー。

このコーナーなら、紹介してもらえるのではないか!

私達は、安直に「数打ちゃ当たる作戦」を敢行しました。そのコーナーでは誰かを応援する内容のFAXがよく読まれているという傾向を把握し、とにかく架空の存在を応援し始めました。

「ホテル〇〇 開業おめでとうございます!」
「中間テスト頑張って 〇〇くん!!」
「目指せ県大会出場!陸上部〇〇さん!」
「ブティック〇〇 オープンおめでとう!」

全部架空の存在です。とにかく複数枚送ってみると、読まれはしないものの、きちんとボードに私達のFAXが貼られていました。それだけでも大喜びの私達でしたが、ついにその時が来たのです。

「〇〇ちゃん 濠太剌利 留学がんばれ」

このFAXがアナウンサーさんの目に留まりました。

「ごうた。。。??これはなんて読むんですかね、わかる方いますか?(ざわざわ)では…CM中にお調べしましょう!」

(「濠太剌利」は、オーストラリアと読みます。)
読んでもらえた&ハプニングを生み出したことに大喜び!ますますテンションが上がり、私達は架空応援FAXをどんどん製造していきました。
しかし、いたずらまがいのこの行為、長続きはしませんでした。

もちろん怒られる

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調子に乗って次々とFAXを送っていた私達ですが、ある日を境にボードへの掲示すらされなくなりました。それもそのはず、FAXの上部には送信元が表示されます。いつも複数の応援FAXを送りつけてくる私達を、いたずらと判断したのでしょう。
そして、FAXを送っていた友達の家の電話料金を跳ね上げてしまい、(気づくの遅すぎ)私達はしっかり怒られることとなったのです…。
「数打ちゃ当たる作戦」失敗です。テレビ局の方々、友達のお母さん、その節はご迷惑をおかけし、大変申し訳ありませんでした…。

原点回帰、そして

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怒られてから、ほぼ迷惑行為だった架空応援FAXは辞め、本来の目的である、「テーマに沿った良文を書き、最後に読まれてプレゼントをもらう」ことに集中することにしました。
毎日友達の家で、黙って文章を制作する日々が続き…


その日は、突然やってきました。
番組の終盤、CM明けに紹介された名前は、
何と、私の名前ではありませんか!
そして、私の文章が!!!!!


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最後のFAX紹介の「直前に」読まれました。

直前…。
チョクゼン。

結局、プレゼントをもらうことはなく、FAXブームは私達の元を去っていったのです。



当時の私たちに、YouTubeがなくてよかったなーと思います。もし今のような環境があったら、4人でYouTubeチャンネルを作り、
『【凶悪凶暴】カモに怒られてみた』
『【占拠】砂場で王国作り上げた【超大作】』
というタイトルの動画をあげていたはずです。そのうちエスカレートし、迷惑系Youtuberになっていたかもしれません。黒歴史が残るところでした。上記FAX職人も、まあまあ痛い歴史ですけどね。

ちなみに、知る人ぞ知る懐かしの「魔法のℹ︎らんど」にて、4人のホームページを作ったのもなかなか黒歴史感ある思い出です。今も残っているかもしれませんが、恥ずかしいので探さないでください。





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