見出し画像

イタリアにおけるコロナの現状、グリーンパスポート、PCR検査、ワクチンについて

最近イタリアはどうなの?と聞かれる事がよくあるので客観的に見た現状報告と最後の方に個人的な事を。

グリーンパスポートとは

イタリアでは緊急事態宣言が12月31日まで延長され8月6日からイタリアではグリーンパスポートというものが導入されました。

これはレストラン屋内 , 美術館や屋外イベント、屋内スポーツ施設、温泉、コンサート等への入場、長距離移動(下記参照)の際に12歳以上は提示が必要になるというものです。

では誰が取得出来るかと云うと

少なくとも1回のワクチン接種者

感染から回復した証明(6ヶ月有効)がある人

PCRもしくは抗原検査の陰性証明(48時間有効)となっています。

グリーンパスポートはQRコードなのでアプリもしくは紙に印刷(自分でもしくは薬局でやってもらえます)、そしてうちの主人のようなレストランの経営者はコントロールする為のアプリをインストールして、室内での飲食希望のお客様のQRコードをスキャンさせて頂きますが、屋外で食べる分には必要ありません。

因みにこのグリーンパスポート、まるで国民の義務の様になってまかり通っていますが、緊急事態宣言はそもそも政府になんの権限もないので、実は義務ではないのです。

ワクチン接種をしていなくて、上記の場所に行きたい場合は15分位で結果の出る簡易検査が必要ということになりますが、グリーンパスポート導入後は値段 が全国一律になり今の所9月30日までですが、12〜18歳は8ユーロ、18歳以上は15ユーロとなっています。

9月1日から緊急事態宣言が終わる(予定)12月31日まで大学(職員、教員、生徒)のみワクチン接種は義務(出来ない場合は減給等)と云われていますが、今日現在大学職員のワクチンを受けていない知人はなんの連絡も大学から来ていないので様子を見ると云っています。

交通公共機関について

長らく協議されていた移動手段についても9月1日以降は飛行機、船、フェリー(メッシーナは除く)新幹線のような電車、長距離バス、運転手付きの個人バスでグリーンパスポートが必要と決まりましたので、町中のバスや地下鉄、普通の電車では不要です。(コントロール出来ませんしね)

コロナウイルスによるゾーン分け

各州、各県におけるコロナウイルス感染者数、病院の病床数によりイタリアは色でゾーン分けされます。

リスクが1番低いのが白→黄色→オレンジ→赤となります。

今日現在イタリア全土は白ですが、白になるためには3週間続けて陽性の感染者数が住民10万人につき50人以下と決められています。

一番自由な白の場合、室内のみマスク着用義務、他人との距離を1m保つというのが標準。ゾーンの色が濃くなるにつれ色々プラスされ、黄色だと外でもマスク着用、オレンジだと市内のみ移動可能(健康上の理由、仕事、グリーンパスポートがある場合を除く)、営業時間の短縮等制限が増えていきます。

イタリアのワクチン接種率

1回接種 38.835.309 人

全人口の65,5% 

2回接種 36.204.826 人

全人口の61,1% (1回完結のワクチン含む)

今日現在イタリア全土の数字を1週間前と比較してみると

新ケース +7224人 ー2.5% 合計4381225人

死者 +49人 +8. 9% 合計 128683人

完治 +6211人 +41. 5% 合計 4211080人

陽性 +960人 ー2.4%  合計 131462人

集中治療室 ー5人 +23. 3% 合計 455人

症状があり入院 +65人 +21. 7% 合計 3692人

自宅隔離 +900人 +5. 4% 127315人

1週間で220656人が検査をして陽性率は3.27%

以上が数字で見たイタリアの現状です。

ここからは個人的な話しになります。昨年3月に全てが閉ざされたイタリアでも食料品店ということで(化粧品や本は禁止されましたが)私は営業を続けてきました。その頃から得体の知れないモヤモヤがあり、途中からそのモヤモヤは少しずつ自分の中で勘違いではないと云う確信に変わっていきました。

お客様にはコロナ病棟の医療従事者の方もいらっしゃいますし、看護師、医師、感染した知人もいますし、no vax(ワクチン反対派)の方、亡くなった方(持病持ちでした)も知っています。煽るような報道が嫌で昨年からtvのニュースは避け気味ですが、英語、イタリア語での情報収集は続けています。

運良く、子供達のクラスでも1度も感染者が出なかったので、PCR検査すらした事が無く、現時点ではワクチン接種していませんが日常生活に支障はありません。(主人は摂取しましたが)買い物や銀行等で建物の中に入る時にマスクを着用、手の消毒をする位です。

通勤は人通りが少なく徒歩8分、自分の店も対面式の個人商店なので多くても1日に人と会うのは15人から25人。一応観光地なので混んでいる道もありますが近寄らずに済んでしまいます。小さな町に住んでいる利点ですね。

現在イタリアではワクチン義務化についての審議もされています。心配してくれている家族や友人の為に書いておきますが、正直な所自分は自由の為にハンガーストライキをする様なワクチン反対派では無いですし(そんな人いないと思いますけど) 、レストランの強制閉店による経済的なダメージに痛みつけられているので、店を開けちゃダメですよと言われるなら、じゃあ打ちましょうとなるでしょう。そんなもんです。

プライドなんかないので、じゃあ何をそこまで意固地になっているのか。ただの感情論と云われればそれまでですが、あのキミの悪いモヤモヤに対して自分の頭で考えて行動しているとしか云えないのです。 

2020年1月31日に発令されたイタリアの緊急事態宣言は法律上は最長1年、延長が1年までと決まっているので2022年1月31日以降は使用する事が出来なくなります。

緊急事態宣言という仮のの義務(マスクの着用等)が通用しなくなる前に、今後のために政府はなんらかの対応をすると思うので、9月以降年末にかけての動きに注目していきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?