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豊かとは自分自身が周囲とどう関わるのかで変わる何か

私が考える豊かさとは
自分自身が自分と周囲とどう変わるかで変わる何かです。

そう思うきっかけは少々長い話になります。
しばしお付き合いください。

私たち家族は5年前長男が亡くなっています。
↑こちらについては気持ちが落ち着いたら記事に書きたいです。

兄が亡くなり次男は
「僕はこのままこの地域にいたらひきこもりになっちゃう、今だけ少し頑張って中高一貫校に入る」と宣言。当時小学校5年生から6年生になる春でした。

次男は小学校1年の秋にアスペルガー症候群の診断を受けています。

文字を書くことはできますが、健常者に比べて学校生活で文字でノートに記録することがとても苦手です。対人関係は療育治療をうけるため月2回通院していました。

中学受験は無理でしょうとは私は言わず、やりたいようにやるように塾に通う手続きをしました。

そして休日に県外の中高一貫校を含め見学。

最終的に松本の中高一貫校の受験を目標に文字を書く練習から通塾しました。
宿題は多く最初は泣きながらの通塾。
親子で選んだこととはいえ週3回の通塾の送迎もたいへんでした。

夫は次男に希望校以外に国立大学附属中学の受験をすすめ、両方に合格したら希望の学校へ通って良いといいました。

そして夫のすすめた中学と希望の中高一貫校に次男が合格。家族で喜びました。

最初の年は本人の希望で系属学校の寮に入ったものの発達障害で風変わりな次男は騒音問題や生活態度で周囲とトラブルがありました。

そして夫の両親の看取りの間、1ヶ月間遅刻を続け退寮せざる終えなくなり、その後片道通学2時間かけて木曽の自宅から2年通いました。

昨年12月の三者面談で僕はもっとがんばりたいけれど眠くて何もできないと泣きじゃくる次男に夫婦でこれはどうにかしなくてはと思いました。

彼の特性から部活をして眠くなってしまい帰りの電車で寝過ごし、月に数回は岐阜県中津川方面に乗り越す日常の通学に次男は疲れ果てこころを病んでいました。

中3の春には自殺願望を口にしたので小児精神科を受診しつつ見守っていました。

学校に近い物件を夫が見つけたのは2020年2月。
4月以降さらに下校時間が遅くなる現況を考え夫と話し合い、私が仕事を辞めて松本市内に居を移すことにしました。

そこから怒濤の日々でした。

私は4月に10年勤めた非常勤職員を辞めて松本市に引っ越しました。

学校の近くに引っ越した次男の日々はとてもゆったりしています。

ずっといらいらイガイガしていた次男の態度は
雪解けのように穏やかになっています。

長男を亡くしたことを知り周囲の人からは
ずいぶん悲しい辛い思いをしてると言われます。
たしかにそうです。

それでも私は長男の死のあとに経験している時間が
悲しみ一色だったかというと、そうでもないと思います。

同時並行で夫の両親の認知症がひどくなっていたため、
日々がいそがしく、それが時薬になりました。

もちろん私の連れ子だった長男を養子縁組して迎えてくれた夫は長男の死にとても悲しみ数ヶ月仕事を休みました。

当時の夫の上司と産業医から夫は管理職としての仕事を続けられないなら退職をと迫られました。家で泣く夫をみて夫も後追い自殺しかねないと私は労働基準監督署に電話相談をしました。
その電話の直後、私の労働基準監督署からの電話を聞いたと産業医から謝罪の電話をもらいました。産業医は息子の検死をしていた方なのです。

夫は公務員なのでいろいろな意味での軋轢をこの経験で感じ深く傷つきました。それでもヒトのために周囲にとても優しい夫を私は尊敬しています。

私は職場の上司は幸い理解があり、長男の死が迷惑になるかと退職を申し出ましたが、慰留されて仕事を続けることができました。

仕事に行けば私はその時間だけ仕事に励むことができました。

次男は兄が亡くなる前はまったく考えもしなかった中学校で学び、今年春から高校1年になりました。そし私と次男は学校の近くに住んでします。

住んでいた木曽の地域はとても自然豊かです。
川沿いには野鳥も多くサルもクマもいます。
夜次男が歌を歌っていても誰も何も言いません。

毎日2時間の通学が中学生にとって
どれだけ過酷か、そこを思いやることができなかった私と夫は
次男に申し訳なかったと思っています。

引っ越後時、節柄のことで楽しみにしていた次男の海外研修は来年に延期されて、学校はネット授業一時移行。

パソコンが得意で対人関係に少々困難のある次男にとってはネット授業は楽しかったようです。

ゆたかさとは・・自分自身が周囲とどう関わるのかで変わる何かだと私は思います。

深い悲しみには休むことも必要です。
そこからなんでもいいから体当たりで目の前のことに真剣に取り組む。
それは個人個人によって違います。

いろいろなヒトがいてその対応は私はひとそれぞれでいいとおもいます。

ただいえることは、自分の今の行動でどんな状態であっても豊かになれる。

そこがポイントです。

画像のように川に流れる花びらのようにしなやかに
豊かさをあじわい人生を謳歌します。

それは長男とまた会ったときにあなたのいない世界で起きたことを
楽しく話したいから。

(2020年7月2日誤字訂正&加筆しています)

#ゆたかさって何だろう

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