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親業―子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの1行

日本の読者へ トマス・ゴードン

ニューヨーク・タイムズ紙一九七五年三月一四日付の記事に「”親業(PET)”は全国的な運動」と書かれていた。私はそれを読んでPETも随分大きな評価を受けるようになったものだと思った。親としてのむずかしい仕事への助力を必要としている人たちすべてに、PETがまだ十分伝わっているわけではなく、そのことに私としては不満の気持ちが強かったからだ。
しかし、この記事を読んで、いままでのことが走馬灯のように頭の中に浮かんできた。

親業―子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方(トマス・ゴードン)

どちらかというと、先へ先へ読ませるというまえがきではなく、自身の「親業」への想い。
そんな事を語っているようなまえがきに感じます。

本書の内容

「親業」とは何か?

多くの人にとって「親業」ときいて、「ああ、あのことか」と理解できる人はごく少数の人に限られると思います。それぐらい、まだ世に定着している言葉ではありません。とはいえ、歴史は古い。発表されたのが確か一九六〇年代じゃないかと思います。
当時、子どもたちの状況はあまりいいものではありませんでした。
ドラッグや飲酒、暴力といった少年非行が社会問題になっていた頃、この親業は誕生しました。
こういった少年非行が起こる背景にあるのは何か?ということを突き詰めていったとき、それは親に問題があるのではないか?とトマス・ゴードン氏は考えました。
その結果、親が子供を育てる中で必要とされるコミュニケーションを中心とした方法論を、親業と名付けました。

この親業というのは、子どもを自立した人間として育てるという「業」であるという考え方から繰るもののようです。

子どもを自立させる方法論

自立した子供を育てるにあたって注目されたのがコミュニケーションです。
どうしても、親の立場からすれば、自分に子どもを服従させたがる傾向があります。人生の先輩として、それが正しいと思われてきたからです。
しかし、一方で、子どもと言えど自らの自我を持った人間です。
こういった親への服従をベースにした子育ては、子どもの自主性を摘み、継続的なストレスを与えることになってしまいます。
親業というのは、非常にシンプルに表現すると、「子どもを一人の人間として扱う」技術と言えます。

その多くはコミュニケーションによります。
コミュニケーション自体は、カウンセリング技術をもとに編まれています。

そしてこの手法、単に親子だけで使えるという話ではありません。
上司と部下といった関係にでも応用可能ですし、すべての人間関係において活用可能だと思います。
人間関係を改善する具体的手法として、今後ますます注目される可能性が高い技術ではないかと思います。

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