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マンガでやさしくわかるU理論

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

はじめに

100年後の歴史の教科書に21世紀初頭という今の時代はどのように描かれているのでしょうか?
18世紀半ばからイギリスではじまった産業革命以降、急速に工業化の波が押し寄せ、それまでの生活とは一変したことを思うと、わずか200年強の間に生み出されたさまざまな土台の上に、私たちの21世紀は生み出されてきたようにすら思えます。
その新しく生み出された土台は、新しい命を宿しえる肥沃で盤石な大地のようなものなのか、それとも一寸先は冷たく暗い海の中に放り出されてしまうかもしれない薄氷のようなものなのか、その答えとなりえる姿が21世紀という時代の中で映し出されていくのではないでしょうか?

マンガでやさしくわかるU理論 (中土井遼)

U理論の本ですから、たいてい書店ではビジネス書扱いです。
ビジネス書なのにこの始まり方って、え?って感じですよね。
私も、これを書き写しながら、この本のまえがきでよかったっけ?とちょっと心配になったくらいです。

要は、いま大きな変化の波の中にあって、そのなかでだんだんと私たちが持つべき方策も変わってきている。
そういった話を持ち出しているのでしょう。
混沌の中で、未来を作っていくのは読者のみなさんですよ。
そんなニュアンスを含んでいるように感じられますが、いかがでしょうか。

本書の内容

出現する未来

もともと私は、U理論というものには関心があって、別の本で少しかじったことがあります。
とはいえ、けっこう難しい概念。
ただその時に一番印象に残った言葉が、「出現する未来」という表現でした。
未来はやってくるものでも、待つものでもなく、「出現する」という表現。
ここにとても引っかかったわけです。

どこかスピリチュアルな印象も受けるこの言葉。
その真相を知りたくて、U理論の関連書籍は出れば買う。
それでもなかなかその本質に触れることができなかったのは、私の理解力のなさなのか、人間力の問題なのか・・・

ストーリーで理解する

本書は、U理論がもたらす世界を、あるストーリー(マンガ)をもとに伝えてくれる一冊です。
これがすべてではないのだろうけど、U理論の一部の側面くらいは理解できます。
それは、元コンサルタントの主人公が、ある企業に社員として入社します。
これからバリバリ、その会社の一押し商品を売り出していくぞ!と気合十分で仕事を始めます。

しかし、頑張れば頑張るほど空回り。
周囲からの反発を受けたり、自分の話を聞いてくれない人がいたり。
そんな中主人公は、たまたま知り合った和菓子屋のオヤジから様々な手ほどきを受けます。
その過程がまさにU理論の段階を経ており、ああ、U理論ってそういうことなのか、とひざを打つ。

かつての仕事は、目的が今までの作業の延長線上にありました。
だからそこに向けて組織をまとめていけばいい。
しかし今は、今までのラインを逸脱した違ったカーブ、つまり変化を作っていかなければならない時代。
この時代に、無理やり矯正しても組織はうまく動かない。
そういったときに、何が障害となるかを教えてくれ、その対処法を教えてくれる一冊。

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