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そうだ、星を売ろう

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

小説仕立てのビジネス書

最近よく見かける物語になったビジネス書。
本書は結構な感動ポイントもあり、楽しく読めます。
そんな本書はこんなふうに始まります。

「昼神温泉は、大丈夫だ。安心していただきたい」
年のころは60歳前後。身長185センチで堂々たる体格をした二階堂剛が低い声で第一声を放つと、100名を超える参加者からは大きな拍手が巻き起こった。
ここは長野県・南信州の阿智村にある昼神温泉。二階堂の頭上には「昼神温泉 地域活性化プロジェクト発起会」と墨書きされた紙が貼り出されていた。この発起会には昼神温泉の主だった関係者が参加していた。
東日本大震災から間もなく半年。日本も少し落ち着きを取り戻しつつあった2011年の夏。「観光立村」を掲げる阿智村にとって、年間訪問者数70万人、宿泊客数35万人の昼神温泉の活性化には大きな課題だった。そこで、阿智村役場の観光関係者の招きにより、二階堂が地域活性化コンサルタントとして三顧の礼を持って迎えられたのだ。

そうだ、星を売ろう(永井孝尚)

永井孝尚さんといえば、マーケティングの考え方を広めた人の一人じゃないかと思います。
非常にわかりやすい話で、マーケティングの神髄についてを学ぶことができます。

本書の内容

ほぼ実話

この本の内容は、実際に起こったことをベースにしたお話です。
スタートから終わりまで、一貫して小説仕立てのストーリー。
村おこしを考える人たちが、一流と言われるコンサルタントに依頼。
一方で、村の若者が、自分たちの村は自分たちで作ろう、とばかりに常識破りな提案をしていきます。
最終的に、何が起こったか・・・

そんな流れになっています。
Amazonの紹介によると、

ジョン・P・コッターの「企業変革の8ステップ」を中心に、ダニエル・ピンク『モチベーション3.0』、ジェイ・B・バーニーの『企業戦略論』、『ゼロ・トゥ・ワン』『アダプト思考』『リーンスタートアップ』『競争優位の終焉』など最新ビジネス理論を網羅した、ストーリーで「企業変革」が学べる1冊

とのこと。

ここにあげられている本のうちの半分くらいは読んだことがありますが、確かにそのエッセンスは入っていたかも・・・という感じ。
ガッツリそれらを解説しているというより、大枠の内容が盛り込まれているといった感じでしょうか。

泣けるビジネス書

最近は結構増えてきましたが、泣けるビジネス書のひとつ。
ストーリーもスバラシイ(といっても普通の小説のようなひねりは少ないですが)し、そこで登場人物の試行錯誤や、心理状態もリアリティもある。
何となく物語を追う中で「自分だったらどうするだろう?」なんてことを考えながら読むとすごく勉強になると思います。
帯にもありますが、「ものづくり」から「コトづくり」へということを納得できる形で物語の中に組み込んでいるのではないかと思います。

こういったわかりやすさが受けてか、永井さんの本はヒット作が多いようです。
ビジネス書初心者はとくに読みやすい本なので、とっかかりとしては良さそうですね。
もちろん、ビジネス書マニアでもちゃんと楽しめる作品だと思います。

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