見出し画像

【新版】ランチェスター戦略 「弱者逆転」の法則

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です

はじめの一行

「新版」発行によせて

本書は2005年に刊行された『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』の増補改訂の新版です。大手の寡占と弱小の淘汰が進んでいた当時、ライバルに比べて小さな会社や競争条件の不利な会社がいかにして勝ち残るのか、との時代のニーズに応えるため、「競争戦略・販売戦略のバイブル」とも言われるランチェスター戦略を甦らせたものです。

【新版】ランチェスター戦略 「弱者逆転」の法則(福永雅文)

本書のまえがき的新版向けのあいさつ文は、本書の性格を明確に表しています。
実は私は、2005年版も読んだ記憶がありますが、事例などは最新の喪に書き換えられ、ボリュームもアップしたように感じています。

本書の内容

競争戦略の定番

実は今から30年くらい前でしょうか。もしかしたらもっともまえかもしれません。ちょっとしたランチェスター戦略ブームがあったのでしょうか、小さな会社を経営する父が、ランチェスター戦略のカセットテープ教材一式を持っていたのをぼんやり記憶しています。
もともとホント化はあまり読まない父でしたから、きっと知り合いにでも進められて購入したのでしょう。
そのカセットテープは聞かれることなく、会社に飾ってあったことを覚えています。

ランチェスター戦略というのはけっこう歴史は古いのですが、もともと、戦争における兵力と戦闘結果の研究がベースです。それを経営に応用したのが、ランチェスター戦略です。
とくに、弱者(1位以外)がどういう戦略を採ればいいかの指南書。

その答えは、ナンバーワン主義、一点集中主義、足元の敵攻撃の原則など。
とにかく、小さいジャンルでいいので、何かしらナンバーワンを作れといいます。
ですから例えば商品やサービスを絞り込むわけです。

そして、その一点に力を集中させたうえで、自分達の上位の会社と闘うのではなく、自分達より下位の会社の顧客を奪え、と教えます。
もうこうやって聞いているだけでウンウン、とうなずいてしまいます。

キーは思い切った舵が取れるか

論理的にはたぶん、どんな業種においてもどんな時代においても、普遍的に使える手法だと思います。
ある経営コンサルタントは、現実的に使え、効果が発揮できる数少ない理論の一つと言っていました。
しかし、これをやるにはけっこうな思い切りだったり、いろんな圧力があります。

例えば私の父のやってきた商売は保険代理店です。
例えばある商品に絞り込んで戦略を寝れば確かに売上は上げやすいのかもしれませんが、メーカーである保険会社はあれもこれもといろんな商品を売らせたがります。
世の中、「バランスよく」という変な信者がたくさんいますし、メーカーはメーカーの思惑として「今売ってほしい商品」というものがあったりします。
だから結局、保険代理店が特定のポジションに特化しようとしてもなかなか難しいということ。

そしてそういう環境で育てられた社員もまた、ついついほかの商品もつまみ食いしたくなるものだからなかなか集中できなくなる。
そういった意味で、実行段階でいろいろ難しい問題が出てくると思われます。

ただやれば効果は多分出る。
そこに踏み出すか、踏み出さないか、というのが経営者の決断と言えるのではないかと思います。
多くの経営者が決断できないからこそ、この法則を使えば大抵勝てる、とういうのが今の実情でしょう。

また、これからは「競争」という言葉がなんとなく無為に感じられる時代にも入りそうな気がしています。
そんな時にも、戦わない経営の戦略策定のベースとして使えるのかもしれません。


いやーーー、読書って素晴らしいですね。

Amazonでのご購入はこちら


ちなみに私はこんな本書いてる人です。


頂いたサポートは、日本の二代目経営者のこれからの活躍を支援するために使わせていただきます。