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社長の生産力をあげるシステム思考術

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です

はじめの一行

海外のビジネス書の傾向

色々なビジネス書を読んでいると、海外(恐らく多くはアメリカ)のビジネス書の前書きにはある傾向が見られます。
それは、平板な内容ではなく、興味や関心を掻き立てられるものであるという事。
何かで読んだのですが、ビジネス書の成功は読者を行動につなげることだ、という考え方もあるようです。
行動につなげる前提として、内容に興味を持ってもらう必要があるようです。
つまり、そうとう計算された1行目がそこには存在しているようです。

本書は、こんな書き出しから始まります。

私はシステムを働かせている。働かせているシステムは一つだけではない。仕事上のシステムや金銭関係のシステム、人間関係のシステム、身体のシステム、機械類のシステムといった、私の人生、私の世界のすべてのシステムを働かせている。あなたには、あなた独自のシステムがある。あなたは自分のシステムに気付いているだろうか?自分のシステムをコントロールしているだろうか?あなたが起業家であれ、CEO、従業員、主婦や主夫、学生であれ、あなたの人生はシステムでできている。そしてあなたがコントロールしていようがいまいが、あなたのシステムはあなたのものだ。

社長の生産力をあげるシステム思考(サム・カーペンター)

システム思考という聞きなれない言葉

「システム」という言葉を聞いて、一般的な人が想像するのはどんなものでしょう?
私ならば、システムといえば、機械。
会社内で言えば、PCソフトや、業務管理アプリ、クラウドサービス等と同義のイメージが強い。
しかし、本来は、システムといえば、平たい言葉を使えば仕組のようなもの。
辞書を引いてみると、「 制度。組織。体系。系統。」といった言葉が出てきます。

何かが起こると、どう動いて、どう結果が出る。
こういった一連の流れそのものが、システムの意味なのでしょう。

この前書きに出ている話は、そんなシステムの意味づけを明確にするとともに、ある動機付けが行われているように思います。
好むと好まざるとにかかわらず、私たちの周りはシステムが支配している、と。

現実の世界を支配するシステムをコントロールする事こそが、社長の成功に直結する。
そんな風に言いたいのかもしれません。

本書の内容

自動的に会社が回れば…

恐らく、多くの社長やリーダー層が感じていること。
それは、何の介入をすることもなく、自分の組織が機能し、改善し、成長していけば楽だな、というものではないでしょうか。
潜在的であれ、顕在化しているのであれ、煩わしいことに手を取られることなく組織の成長を見守る。
自分は、ハンモックにでも揺られながら、南の島で結果としての業績をチェックする。
なんとも理想的ですね。

まぁ、現実的な話をすると、本当は経営者はそんな状態になったら退屈でうんざりするのでしょうが、やっぱりなぜかそんなことを夢見るわけです。
しかし、その時は、永遠に訪れそうもない。
なぜなら、目の前には問題が山積。
自分が決済し、自分が社内に提案しなければ会社は動かない。
それどころか、日常業務でさえ、まともに回らないのかもしれない。
だから自分は忙しい。

多くのリーダーがもつ悩みを解決

本書は、自身が週に80~100時間、
つまり一週間休みなしで働いたとして、一日14時間以上働いていた方が著者。
その方が、最終的には、週に2時間の労働時間になったという驚きの変化があります。

その過程で何をやったかというと、解決策はシンプル。
仕事のマニュアル化です。

彼は、経営者として全体最適を考えていたそうです。
しかし、どんなに考えても明確な答えが出ない。
もういっその事、部分最適にしてしまえ!
と半ばやけになって(かどうかは知りませんが)、仕事を細分化し、マニュアル化したようです。
会社を小さな部品に分割し、その部品の最適化、自動化から始めたようです。
結果が、ご覧の通り、毎日14時間の労働が週に2時間という労働に変化した。

そのマニュアル化をすすめるためのマニュアルが本書、という位置づけのようです。

実は、私自身、仕事机の前に常備している数少ない本の一つです。

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