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楽しみに待っていたミーティング、私は予想外の意見に唖然としてしまう。鋭いナイフで胸をぐさっと一突き刺されてしまった…

かっちゃんを交えての、第一回のZoomでのミーテイングをすることになった。
私はその時期ちょうど東京にいたので、3人の時差は日本とカナダの13時間、ユキちゃんが3人の都合を確認・調整してミーティングを設定してくれた。

私はカッちゃんに、ダイルクロコダイル氏を理解してもらうために、ダイルクロコダイルの物語を、ミーティング前に送っておいた。幼年期だけではなく、幼年期を書くずっと前から貯めていたダイルクロコダイル氏が大人になってからの物語も、全て。

さて、ユキちゃんと私がカっちゃんを新たにチームに招いた理由は、大事な表紙創りと挿絵で載せる画像のチェックをしてもらうため。
ダイルの幼年期の物語に関して、文章はほぼ書き上げていたので、本の完成には後一歩、と私は思っていた。

そしてそのミーティングで、カッちゃんが発言したことは…

「ダイルクロコダイル氏、と言う存在を知ってもらった後から、この幼年期を読んでもらった方が、いいと思う。だから、まず大人になってからのダイルの物語を出そうよ!」

えっ????つまり、じゃあ、幼年期は横に置いておいて、全部やり直し?
と言うこと???

私は、やっとやっとここまで来て、後一歩だと思っていたので、それには
本当に、全くもって受け入れ難い発言で、唖然としてしまった。

カッちゃんは、優しい口調で、こう続けて話した。

「やっぱり、僕は先ず大人のダイルクロコダイル氏を知ってもらい、興味を持ち、好きになってもらうことが大事だと思う。その魅力に引き込まれた後で、幼年期を読んでもらう方が、僕はいい流れだと思うんだ。」

ショックを受けた私だったけれど、考えてみたら、それは私が辿った道と同じではないか!私も、大人のダイルとたくさん話をしているうちに、ダイルってどう言うふうに成長して、英国紳士になったのだろう?と言う興味が出て、幼年期を書いたのだから!

カッちゃんは、なんと言う考察力を持っているのだろう!なんで、それがわかるのだろう…

まだショックから立ち直れていなかった私だけれど、
「この人凄い…」
と、思ったのです。

いや、それでも、やっぱり…

と、思いながらも、私もその方が良い流れだ、と心の中では理解していた。

でも、全部やり直しか〜と、大きな声で心の中で私は叫んだ!!!!

そして、受け入れて、「わかった、じゃあその方向で行きましょう」

その後、もうどう言う話をしたか、覚えていないけれど、
とにかく私は優しい声で、グサッとヒトツキ私の心を刺したカッちゃんって…
編集者として、凄い人だ、と感じたのです。

私は以前名編集者と一緒に絵本を3冊創り上げたことがあって、彼女との
本創り体験があまりにも素晴らしく、良い編集者と組んで仕事をしなければ
良い本は創れない、と言うことを体験していたので、

第一回目のミーティングでの予想外の進展にショックを受けたけれど、
その夜寝る時になってやっと落ち着いてきた私は、心からカッちゃんという能力のある編集者と巡りあわせてくれて、神様ありがとう!と、思ったのだ。

こうして、最初からやり直し!と言う、新しいチャプターに私は飛び込んだ

to be continued…


ダイルクロコダイル氏 said、「そろそろお茶の時間ですね」

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