クリスマスの想い出 #1

画像1

コペンハーゲンの路上のあちこちで、こうしてクリスマスツリーが売られている

画像2

皆んなツリーを選ぶときは真剣に大きさや、枝振りの良さを比べて決める。


息子達がまだ小学生だった頃、私達家族は東京に住んでいた。当時はまだ生のクリスマスツリーが珍しかったのだけれども、近所の花屋さんは素晴らしい木を仕入れていた。毎年買っていた我が家のために、花屋さんの店主は良い木を選んで取っておいてくれるようになった。

12月になって最初の日曜日が来ると「ツリーを買いに行こう!」と言う夫に着いて息子達は楽しそうに花屋さんへ行き、「ママ!すごくいいツリーを買ったよ!」と、嬉しそうに戻って来る。それから数時間後に花屋さんの店主が大きな2mもあるツリーを運んで来てくれ、部屋のコーナーにしっかりと設置してくれた。その後はお楽しみのツリー飾り。仕上がる頃には丁度暗くなり、最後にスイッチオン!キラキラとクリスマスツリーが輝き完成する。

その日から家の中がもみの木の香りに包まれて、まるで森の中に暮らしているように感じた。ツリーの下には、日に日にプレゼントの箱が増え、学校から帰ってくると、嬉々としてそれらを置き換えて並びかえ、ずっとツリーの下に横になって眺めて楽しんでいた息子達。

次男が12歳になった頃、その家から引っ越したので、花屋さんともそれっきりになってしまったけれど、路上で売っているクリスマスツリーを見る度に、私はあの優しい花屋さんの店主と、クリスマスツリーの森の香りを思い出す。

画像3

彼女はどうにかツリーを自転車に乗せることが出来ました。

画像4

今日から、彼女の部屋も森の香りに包まれることでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?